2015年06月24日

斬新と言うか意表を突いているのか ARRESTED

ハード・ロックとクラシックは70年代から非常に密接な関係にあり、その様式美的な共通点から自己の音楽性に投影するミュージシャンは少なくありません。

そのハード・ロックとオーケストラとの共演は、DEEP PURPLE、NICE、そして最近はイングウェイ・マルムスティーンがよく知られてますね。

本作 「ARRESTED」 は、ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラとハード・ロックとの共演作品なんですが、何故か取り上げられたのがTHE POLICE の楽曲という、斬新と言うか意表を突いているのか非常に興味深い作品となってます。

ロック界きってのキーボード・プレイヤー、ドン・エイリー総指揮の元、まさにブリティッシュ・ロックの重鎮達が集結。名の知れたミュージシャンだけでも、ゲイリー・ムーア、イアン・ペイス、ニール・マーレイ、グラハム・ボネットなど、実に豪華なラインナップだ!

ただし、これはROCK な作品ではありません。そう思って聴くと、ちょっと肩透かしを食らいますよ。

@BEは本作用に書き下ろしたインスト楽曲、その他はTHE POLICE のヒット曲が並んでます。

クラシックやジャズに精通したドン・エイリーのセンスが随所に表現された音作りに、THE POLICE ならではの非常にポップなメロディ・ラインが乗った実に心地よく、荘厳なクラシック・サウンドにアレンジされてます。

インスト曲が多い中、本作で異彩を放っているのはグラハム・ボネットがヴォーカルを取るDで、彼の力強い歌声とシャウトは瞬時にして楽曲をクラシックからロック・サイドへ引っ張ってしまう個性的な色合いを持っていて凄いな。

ゲイリー・ムーアもDEFGでプレイしてますが、 「ゲイリー、何処?」 って感じです (笑) 。唯一Gでのオリエンタルなギター・プレイが、彼らしさを垣間見ることが出来ますが。

本作は、ブリティッシュ・ハード・ロック系のミュージシャンは、どんなジャンルにも器用にアプローチが出来るんだという事を証明していると思います。

まあ、リラックスしたい時に聴くには、非常に安らぎを与えてくれるサウンドで、私は個人的に大好きですけど。



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ARRESTED / ARRESTED (1983)

@Overture
ADe Do Do Do,De Da Da Da
BReleased 〜 Every Little Thing She Does is Magic
CRoxanne
DTruth Hits Everybody
EArrested
FMessegu in a Bottle
GInvisible Sun
HWalking on the Moon
IDon't Stand So Close to Me


歴史的インパクト  個人的思い入れ ★★
ジャケット・デザイン ★★ レア度 ★★★
雷イチ押しポイント雷 これはクラシック・アルバムです


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2015年05月11日

なかなか凄い邦題ですね LOVERBOY

「それ行け! ウィークエンド」 なかなか凄い邦題ですね。 (笑) オジー・オズボーンの 「暗闇にドッキリ」 といい勝負か?

この曲、" Working for the Weekend " が収録されているLOVERBOY の2nd. 「GET LUCKY」 は81年発表作で、私がリアル・タイムで聴いた作品です。「幸運を祈る!」 との意味を持つ、指のサインのジャケットのセンスが最高!

LOVERBOY ってハード・ロックなの? と、よく論議されますが、デビュー作、そして本作はBON JOVI やAEROSMITH で名を馳せたプロデューサー、ブルース・フェイバーンが手掛けてますし (しかも、どちらもダブル・プラチナム獲得!) ヴォーカルのマイク・レノは、カナダのプログレ・バンド、MOXY に在籍していた経緯があります。私は、彼らは立派なハード・ロックだと思いますが。

また、カナダ出身のバンドはチーム・ワークで勝負! というイメージが強く、それが個人の好き嫌いの分かれるところです。それが軟弱だという揶揄もありますが、そんなことは無いと思いますよ。

イントロのカウベルが印象的な元気いっぱいの@は、当時日本でも大ヒットしました。私と同じく、この曲がLOVERBOY の入り口だという方は多いんじゃないでしょうか? 熱く張りのあるマイク・レノのヴォーカルは迫力満点。

一転、マイナー調のAは全米第26位までシングル・ヒットした過曲。Eもそうですが、こういったメロディアスな曲に彼らの本質、底力が見えるような気がするんですが。

Dはポール・ディーンのスライド・ギターが大活躍のホンキー・トンク調のR&R。聴いていて、気持ちがノリノリ(死語:笑)ですね、爽快だ。

カナディアン・ロックの草分け的存在であり、元祖ハード・ポップとも呼ばれた彼ら。突き抜ける様なスリルは少ないが、スタジオ・ミューシャンが集結しただけあって非常に安定した、タイトな演奏には思わず唸らされます。

私の若き青春時代を思い起こさせる本作は、天気の良い日に、車の中で大音量でドライブすれば、気持ちイイこと間違い無し!


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GET LUCKY / LOVERBOY (1981)

@Working for the Weekend
AWhen It's Over
BJump
CGangs in the Street
DEmotional
ELucky One
FIt's Your Life
GWatch Out
HTake Me to the Top


歴史的インパクト ★★★ ジャケット・デザイン ★★★
個人的思い入れ ★★ レア度 
雷イチ押しポイント雷 難しく考えず、とにかく楽しもう!


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2015年04月18日

ただのポップなハード・ロック・バンドまでをメロハーの括りで縛るのは ROKO

バンドの出身地によって勝手に音楽性がイメージされてしまうことが良くあります。アメリカはパーティー・ロック、イギリスは湿り気を帯びたリフ主体の楽曲、北欧は澄み切ったメロディなど。そしてドイツは哀愁を帯びたコテコテのメタル・サウンド‥。

しかし、現在の音楽はまさにボーダーレス、 「この出身地でこのサウンドかい!」  とツッコミたくなる事もしばしば。 (笑)

今回紹介する、ドイツ・フランクフルト出身のROKO。このバンド名、何か間の抜けた変テコリンな感じですが、これはバンドの中心人物であるロコ・コールメイヤーのバンドという事で、いわゆるDIO、U.D.O.、KEEL 等と同じです。

そのサウンドはドイツ臭さを全く感じさせないポップなハード・ロックで、ドイツのBON JOVI と呼ばれております。いわゆる、イギリスのBON JOVI、北欧のBON JOVI と同じで、(笑) 世界中にいる有名なバンドに例えられるうちの一バンドなのです。

ギターの音量がちと大きいのが違いますが、ハスキーなヴォーカル、メロウなサビ、ポップなメロディーなどそっくりです。GHIなどはまさににデスモンド節。その他はどちらかと言うと、85年発表のHEART の同名アルバム風か?

あと、ジョン・ボン・ジョヴィ以上にハスキーなヴォーカルが非常に耳触りというか、アルバム一枚を通して聴くと、ちと辛いです。JEFFERSON STARSHIP のカヴァーAや、バラードのCなんかの雰囲気は、割とイイと思うのですが。

私は出身地としての特徴を生かしたバンドの方が好きです。他では絶対真似できない、オリジナリティは生かすべきじゃないでしょうか? 正直言ってこのレベルのアルバムなら、アメリカに掃くほどいるバンドと何ら変わりがないと思います。

また、よく巷では、メロディアス・ハード(後 : メロハー)という言葉が簡単に溢れておりますが、私の個人的な見解ではメロハーというジャンルに属するのはLILLIAN AXE やHELLOES のようなバンド (ちと古いですが‥。) を指すのであって、ただのポップなハード・ロック・バンドまでをメロハーの括りで縛るのはどうなの? と思います。

いや、ポップなハード・ロック・バンドが駄目と言ってるわけじゃありませんよ。BON JOVI なんかはその道の最高峰であり、私も大好きです。

ROKOはもちろんポップなハード・ロック側に属しており、残念ながらBON JOVI という域に達しておりません。まあ、ドイツのBON JOVI と言われた時点で、BON JOVI を超える事は到底無理なんでしょうけど。

しかしこの作品、巷では入手困難との事で、かなりの高額で取引されているようですよ、あぁ。



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ROKO / ROKO (1990)

@One Night Stand
AJane
BSatisfaction
CCould You Be My Love
DTake it Easy
EBurnin' Hearts
FDon't Turn Around
GFantasy
HLooking for Love
IAll Over Now
JOn My Way
KWhy Won't You
LHold on


歴史的インパクト  個人的思い入れ 
ジャケット・デザイン  レア度 ★★★
雷イチ押しポイント雷 BON JOVI 好きの方はイイかも


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posted by ハムバッカー at 00:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月01日

オリジナルとはいつの時代も世に出た時には叩かれ VENOM

私が中学生の頃、近所にHR/HMのジャケットを派手にディスプレイしているレコード店があり、RAINBOW 「DIFFICULT TO CURE」、BLACK SABBATH 「HEAVEN AND HELL」、IRON MAIDEN 「KILLERS」、SAXON 「WHEELS OF STEEL」、ANGEL WITCH 「ANGEL WITCH」、TYGERS OF PAN TANG 「WILD CAT」 など、今でもはっきりと覚えてます。

その中でも特に異彩を放っていたレコード・ジャケットが、今回紹介するVENOM の 「WELCOME TO HELL」 です。

まだ中学生の自分にはLP盤を買う財力があるわけでもなく、毎月1〜2枚シングル盤を買うとか、中古盤店で欲しいLPを買い漁る生活を繰り返してました。そんな際、近所にレコード・レンタル店という私にとって桃源郷のような場所 (笑)が開店、そこでLPを借りてカセットに落とすことが毎日の日課となったのです。

そして、その中に黒山羊にペンタグラム、異様なバンド・ロゴが施されたあのジャケットを発見。早速借りて、ドキドキしながらプレーヤーの針を落としたのですが‥。

正直、最初の印象は 「なんじゃこりゃ〜。」 まだKISS、QUEEN、RAINBOW を聴き始めた私にとって、IRON MAIDEN さえ、ちょっとまだ早いかなと思ったものですが、それを遥かに凌駕するキワモノ的なサウンドに全身打ちひしがれてしまいました。

マンタス・クロノス・アバトンという妙なステージ・ネームに、スタッド&レザーの不気味なコスチューム、悪魔崇拝的な歌詞、そして全編ノイジーなサウンドに這いずり回るようなクロノスのヴォーカル。まあ、レコーディング・バジェットが無かったので必然的にこういったサウンドになったと思うのですが、今までこんなコンセプトのバンドは世に存在してませんでした。

しかし、今改めて聴いてみるとAの魔女の呪文のような囁き、Fのライトハンドから入るギター・ソロなど隠し味多数、そしてAEIに脈々と流れるキャッチャーなリフなど、ただのノイジーなサウンドだけではないのです。

そんな旨味を含む、一種ハードコア・パンクを彷彿させるノイジーかつ疾走感満載の楽曲。オリジナルとはいつの時代も世に出た時には叩かれ、笑われるものです。

現在の過激なブラック / スラッシュ・メタルらと比較すれば音自体もチープで音圧も薄く、ヘヴィさという面からすれば大したことはありません。しかし元祖ゆえの " 凄み " は本作に封入されており、他の追随を許しません。

彼らとMOTORHEADがあったからこそ、後にMETALLICA やSLAYER などのバンドが生まれたんだと思うんですが、当時は彼らがまさにスラッシュ / ブラック・メタルの元祖となるとは思いもしませんでした。

ただMOTORHEAD のレミーは、 「VENOM はクソだ、あいつらの曲には記憶に残るところなんて一節も無いじゃないか。」 と辛辣な評価をしてましたが。

ちなみにCD化に際して、なんとボーナス・トラックが10曲(本編は11曲!)の大判振る舞いとなってます。さすがVENOM、と唸らせられますよ。満腹 (笑)



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WELCOME TO HELL / VENOM (1981)

@Sons of Satan
AWelcome to Hell
BSchizoid
CMayhem With Mercy
DPoison
ELive Like An Angel
FWitching Hour
GOne Thousand Days of Sodom
HAngel Dust
IIn League With Satan
JRed Light Fever


歴史的インパクト ★★ 個人的思い入れ ★★★
ジャケット・デザイン ★★★ レア度 ★★
雷イチ押しポイント雷 元祖、究極、異端児、どれも正解だ!


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posted by ハムバッカー at 16:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月31日

実に直線的な心地良い疾走感を伴い SAXON

80年代にアメリカ制覇を目指したが、それに伴う音楽性の変貌により多くのファンを失い重傷を負ったSAXON は、それまでのメジャー・レーベルを離れてドイツのレーベルと契約、再スタートを図ります。

本作は91年発表の 「SOLID BALL OF ROCK」 に続いて92年に発表された復活第2作目であり、迷いの生じていた妙に似合わないポップなサウンドが姿を消し、NWOBHM 初期の頃の姿が復活したのです。

私を含め多くのリスナーが求めていたのがこの姿であり、世界中のハードコアなファンに大歓迎されました。

オープニングの@から実に直線的な心地良い疾走感を伴い、「コレだよ、コレ!」と、思わず膝を叩いてしまいました。音抜けの良いビフ・バイフォードの指笛も健在だ。

CREAM やZEP、UFO、MEGADETH ら多くのバンドにカヴァーされているアーティスト、ウイリー・ディクソンのBは大胆なアレンジが施され、まるでオリジナル曲の様です。

また、雄大なる大地を想像させるアコースティカルな牧歌的バラードのDは、ビフの歌声の素晴らしさを改めて再認識させてくれます。これだけ声域が狭いのに、多彩なメロディ・ラインを生み出すビフの作曲能力は、いやはや凄いな。この曲はライヴでも演奏されており、実に良い雰囲気を醸し出してますよ。

GやIのファスト・ナンバーも硬質のサウンドをまとっていて、もうノリノリです。「THE EAGLE HAS LANDED」 の次作と言っても不思議の無いぐらいの音作りに、思わずニヤリとさせられます。

IRON MAIDEN、DEF LEPPARD らがアメリカで確固たるポジションを確立したのとは全く別の道を選択したSAXON は、ドイツやギリシャなど第三国の欧州で再スタートを切り、新たに強力なファン・ベースを作り上げたのです。

まさに劇的な復活と呼んでも良いんじゃないでしょうか。 90年代に発表されたアルバムは一般リスナーにあまり知られてませんが、実はすべてが名盤と呼べるものばかりですよ! うむ。



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FOREVER FREE / SAXON (1992)

@Forever Free
AHole in the Sky
BJust Wanna Make Love to You
CGet Dawn and Dirty
DIron Wheels
EOne Step Away
FCan't Stop Rockin'
GNighthunter
HGrind
ICloud Nine


歴史的インパクト  個人的思い入れ ★★★
ジャケット・デザイン ★★ レア度 ★★
雷イチ押しポイント雷 これがSAXON のあるべき姿である。まいったか!


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