2016年04月11日

なんで腕相撲なの‥。 HUSTLER

「なんじゃ、このダサダサのジャケットは!」 本作の第一印象はこんな感じでした。時代を感じさせるベルボトムのジーンズを履く人々で溢れるロンドンの道端で何故か腕相撲をする姿、なんで腕相撲なの‥。

イマイチの作品はアルバム・ジャケットの見た目も最悪という定説を覆すこのHUSTLER の1st は74年の発表で、マイケル・シェンカーが加入したばかりのUFO、ツイン・リード体制になりUKフォノグラム傘下のヴァーティゴと契約したTHIN LIZZY、名作である2nd. を発表したばかりのQUEEN など 、それぞれの個性や毛色が全く違うバンドらとイギリスでしのぎを削っていました。

HUSTLER は74年にレーベルと契約し、同8月にアルバムを発表。同時に8月に行われていた英国ロックの風物詩、レディング・フェスティバルに初出演と、新人ながら幸先の良いスタートを切ったのです。

泥臭いブギー調のサウンドの上にギターとオルガンによるクラシカルな味付けを。そしてプログレッシヴのエッセンスを注入した展開は斬新で、個性が服を着て歩いていると言われた70年代の英国のバンドの1つと言えるでしょう。

緊迫感溢れるイントロから始まるほぼインストのAは、ギターとオルガンのクラシカルなユニゾン・プレイがカッコよく、中間部の構築されたオルガン・ソロも実にメロディアス。DEEP PURPLE やURIAH HEEP らが好きな方なら、どストライクですよ。

DはFACES ばりのアーシーなR&R。同じアルバム内に両極端のサウンドが同居しているのは、なんとも面白い。

Gは退廃的なバラードで、スティーヴ・ハイネスの絞り出す様なヴォーカルが哀愁を誘います。後半は転調してスリリングなシャッフル・ビートで疾走。三連のオルガン・ソロが印象的だ。

Hはバント名と同名曲で、ライヴでもラストを飾っていた代表曲。武骨なシャウトが迫力満点で、力強く唄われるサビの相の手となるコーラスが何とも悩ましい。こういった男らしい歌声で、悲しいメロディをなぞる唄法はとても私好みです。静寂を挟んで中間部のオルガン・ソロからさらにストリングスが被さってくる展開はドラマティックで、ラストまで曲をガツンと盛り上げていきます。

全曲名曲揃いとは言えませんが、AとHの充実度が他にもっと波及していたら本作は名盤の称号を与えられたんじゃないかと思います。この2曲を聴くだけでも、アルバムを買う価値はありますよ。

彼らは結局もう1枚アルバムを発表した後に解散しますが、70年代のB級バンドはHUSTLER のような個性的なバンドがウヨウヨしていて、今でも私の聴欲を掻き立ててくれます。実にいいバンドだなー。



HUSTLER.jpg


HIGH STREET / HUSTLER (1974)

@Just Leave a Good Man
APiranhas
BLet the Wind Slow
CUptight Tonight
DGet Outa 'Ouse
EJack the Lad
FMidnight Seducer
GMiranda
HThe Hustler


歴史的インパクト  個人的思い入れ ★★★
ジャケット・デザイン  レア度 ★★
イチ押しポイント ブギとクラシカルの融合は斬新だ


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2016年03月12日

追悼 KEITH EMERSON

元EMERSON、 LAKE & PALMER のキース・エマーソンが3月10日に、LAサンタモニカの自宅で亡くなりました。享年71歳。

世界に先駆けてモーグ・シンセサイザーを初めて使用した鍵盤の先駆者であり、鍵盤にナイフを突き刺し、オルガンを倒して破壊。さらに空中でグランド・ピアノを回転させるなどの狂気のパフォーマンスは、まさに時代を突き抜けた存在であったと思います。

ロックだけでなくジャズ、クラシックにも精通し、ムソングルスキーの ” Pictures at an Exhibition” をはじめ、ロックとの融合を試みる実験的かつ革命的なプレイは、後のアーティスト達に多大なる影響を与えました。

近年は右手の麻痺から思うようなプレイが出来ずに鬱状態が続いていたらしく、拳銃で自分の頭を打ち抜いた自殺だとの報道が ‥。

4月にはキース・エマーソン・バンドとしての来日が決定していたのですが、残念です。 R.I.P.


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2016年02月22日

「産業ロック」 という悪しき言葉に抹殺されてしまうのは FOREIGNER

「FOREIGNER って、産業ロックのバンドでしょ?」 No No ! それは彼らを偏った側面でしか見ていない人の意見であり、こういった人が多くて実に嘆かわしい。

バンドの誕生は、元SPOOKY TOOTH のギタリストであるミック・ジョーンズと、KING CRIMSON のオリジナルメンバーでもあるイアン・マクドナルドがアメリカで出会い意気投合。

そしてオーディションの上、ルー・グラム、、デニス・エリオット、アル・グリーンウッド、エド・ガリアルディらを迎え入れ、FOREIGNER が結成されました。

英国人・米国人3名ずつの混合バンドという異色の構成であると同時に、そのサウンドはどんなものになるのか? と思わせますが、発表された作品はハード・ロック、プログレ、そしてポップなメロディが入り混じった、コンパクトながら緻密なサウンドとなったのです。

ABが本作のハイライトであり、タイトル通りひんやりと冷たい雰囲気のAは、イントロから導入されるピアノが格調高さを醸し出しており、それに呼応するルー・グラムの伸びやかで張りのあるヴォーカルもソウルフル。中間部のミックのギター・ソロもコンパクトながら最高にメロディアスだ。

BはFOREIGNER の全楽曲中でもかなり異質な部類に入る物哀しくも退廃的なバラードで、味わい深い (!?) ミックのヴォーカルに美しいコーラス・ワークとスペイシーな味付けが絶妙。共作者のアル・グリーンウッドの持ち味が遺憾なく発揮されてます。

その他に、全米第4位に輝いたアルバム・トップの@、ハードさとエレクトロニカルが両立されたE(全米第20位)のヒット・シングルに、ミックのハードなギター・サウンドにプログレッシヴな要素が巧みに作用しているG、スリリングなイントロの運びから、ルーのヴォーカルの巧さに思わず唸らされるIなど、捨て曲がまったくありません。

本アルバムは全米第4位を獲得。その後FOREIGNER は、トップ・バンドとしての道を燦然と駆け上がっていくのです。

ポップさだけを売りとするハード・ロック・バンドとは趣きを異とした変幻自在のサウンド、実力に裏打ちされたメンバーの集合体による素晴らしい楽曲が、 「産業ロック」 という悪しき言葉に抹殺されてしまうのは、いささか不本意であります。聴かないのは実にもったいないぞー!



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FOREIGNER / FOREIGNER (1977)

@Feel Like the First Time
ACold As Ice
BStarrider
CHeadknocker
DThe Damage is Done
ELong,Long Way from Home
FWoman Oh Woman
GAt War with the World
HFool for You Anyway
II Need You


歴史的インパクト ★★★ 個人的思い入れ ★★★
ジャケット・デザイン ★★ レア度 ★★
イチ押しポイント 実にインテリジェンス!


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2016年01月24日

追悼 JIMMY BAIN

RAINBOW、WILD HORSES、DIO などで活躍したベーシスト、ジミー・ベインが1月24日に亡くなりました。享年68歳。

バンドのボトムを支えるストレートかつソリッドなベース・プレイに端正なルックス、そして歯に衣着せぬ数々の発言は実に痛快で、個人的には大好きなベーシストでした。

亡くなった原因等、詳細は今の所分からないのですが、最新のバンドLAST IN LINE のPV を見た時に、随分痩せたなと感じたんですが。

アルコールやドラックから見事に立ち直って、まだまだ元気に活動して行けると思ったのに残念です。

偉大なベーシストがここ1か月で続けてこの世から去り、とても悲しいです。R.I.P.


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2016年01月11日

追悼 DAVID BOWIE

60年後半より活動を続けてきたデヴィッド・ボウイが、癌のため1月10日に亡くなりました。享年69歳。

HR/HM 畑のミュージシャンではありませんが、グラム・ロックを代表する存在であり、「Space Oddity」「The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars」 などの作品は、意外なほど多くのメタル・ミュージシャンらに影響を与えております。

フレディ・マーキュリー、イギー・ポップ、ミック・ジャガーなど、様々なタイプの大物達との共演も、彼だから出来たのではないでしょうか。

2000年に入ってからは活動が滞っていたので、どうしたんだろうかと思ってましたが‥。

最近はこの年代の方々が次々にお亡くなりになり、個人的にとても寂しいです。安らかにお眠り下さい。 R.I.P.


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posted by ハムバッカー at 22:31| Comment(0) | TrackBack(0) | RIP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする