2016年10月24日

70年以降にハード・ロック界の核となる人物ばかりで LORD SUTCH

バンド活動が50年代の終わり頃だという、THE BEATLES や THE ROLLING STONES らと同世代に当たるロード・サッチは、自身のバック・バンドから多くのミュージシャンを輩出しました。

彼のバンドに在籍していたミュージシャンをざっと挙げると、リッチー・ブラックモア (DEEP PURPLE/RAINBOW) ジミー・ペイジ (LED ZEPPELIN) ニッキー・ホプキンス (JEFF BECK/STEVE MILLER) ノエル・レディング (JIMI HENDLIX) マシュー・フィッシャー (PROCOL HALUM) など、70年以降にハード・ロック界の核となる人物ばかりで、サッチには良いミュージシャンを見分ける目があったのでしょう。

サッチのステージは吸血鬼のごとく棺桶から登場し、白塗りの顔に緑色に染められた髪のいで立ちなど、現代ショック・ロックの元祖と呼ばれており、そのスタイルは後にアメリカのALICE COOPER やKISS などに引き継がれたのではないでしょうか。

そういった個性を売りに、60年代初頭には英国で一番稼いでいたバンドだと呼ばれ、60年代中期に勢いそのままにアメリカ制覇を目論み全米に渡ったが見事撃沈。そそくさと英国に戻り、地道にクラブ回りをしていたそうです。

そして70年に有名になった元メンバーたちを集め、本作 「LORD SUTCH AND HEAVY FRIENDS」 を発表。参加ミュージシャンはジミー・ペイジ、キース・ムーン、ジェフ・ベック、ノエル・レディング、ニッキー・ホプキンスとまさに豪華絢爛だ。

プロデューサー&バック・バンドとして参加したジミー・ペイジはノー・クレジットを条件にこの仕事を引き受けたが、なんとアルバムが発表されたらジャケット表側には堂々と 「ジミー・ペイジ」 と書かれ、裏ジャケには本作セッション中のジミーの写真がデーンと載っていて、それを見たジミーがひっくり返ったとの逸話が。(笑)

冒頭の@からジョン・ボーナムのパワフルなドラミングとジミー・ペイジの癖のあるギターが一聴して耳に飛び込んできます。ZEPP の作品と比較するとずいぶんラフなプレイですが、実にカッコいい!

ジミーの真骨頂である浮遊するようなワウ・プレイから始まり、突然攻撃的なリフが耳をつんざくAはKINKS の 「All Days and All of the Night」 を彷彿させます。

BO DIDDLEY 風のB、CHUCK BERRY のパロディのようなGもありますが、ジェフ・ベックが参加したCは、ジミーとは明らかに違うギター・プレイを聴くことが出来ます。こちらはまた個性的でイイんです。ジミーのプレイと聴き比べてみるのも面白いですよ。

彼らバック・バンドのサウンドを聴いているだけでも、非常にワクワクします。肝心のサッチのヴォーカルはガナり立て叫ぶばかりで、特筆すべき点はあまり無いんですが。何とも言えない 「ヒャ〜」 というシャウトが結構耳に残る程度か。

それを裏付けるように、80年に本作が再発された際にはアルバム・ジャケットも変更されて、何故かジミー・ペイジ&ジェフ・ベック名義の作品として発表。サッチの名前はどこへやら?? うーん、悲しすぎるぞ。

本作は珍盤の部類に入るんじゃないんでしょうか? しかし、ジミー・ペイジのファンでしたら演奏のみを聴いてるだけでも十分楽しめる作品ですよ!



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LORD SUTCH AND HEAVY FRIENDS / LORD SUTCH (1970)

@Walking Sounds
ACause I Love You
BFlashing Lights
CGutty Guitar
DWould You Believe
ESmoke and Fire
FThumping Beat
GUnion Jack Car
HOne for You, Baby
IL・O・N・D・O・N
JBrightest Light
KBaby, Come Back


歴史的インパクト ★★ 個人的思い入れ ★★
ジャケット・デザイン ★★★ レア度 ★★★
イチ押しポイント 70年代の巨匠達のプレイは最高!


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2016年09月13日

追悼 LEONARD HAZE

Y&T のオリジナルドラマーであったレオナード・ヘイズが9月11日にカリフォルニア州の自宅にて亡くなりました。享年61歳。

そのパワフルなドラミングは彼の敬愛するジョン・ボーナムを彷彿させ、特に 「これで本当ににワンバスなの?」 と思えるほどのストローク数は驚愕に値します。

その地味なルックスが災いしてY&T を解雇されたという信じられないような出来事もありましたが、2015年に地元サンフランシスコにて行われたY&T のライヴに客演するなど、お互いの友好は保たれていたのでしょう。

近年は肺の病気で問題を抱えていたとと聞いておりましたが、なんとも早すぎる死です。R.I.P.


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2016年08月16日

アゲまんバンドという言い方も裏を返せば PERSIAN RISK

そのバンドに在籍していたメンバーが何故か出世する、いわゆるアゲまんと呼ばれるバンドは色々とあります。アメリカではLONDONや ROUGH CUTT、イギリスではTYTAN など。

ちょっとマイナーではありますが、イギリスのPERSIAN RISK も、その部類に入るんじゃないでしょうか?

このバンドはNWOBHM 黎明期である79年に結成。ジョン・デヴィリル(TYGERS OF PAN TANG) フィル・キャンベル(MOTORHEAD) カール・センタンス(KROKUS) という渋い実力派ミュージシャン達を輩出、。初のフル・アルバムとなる本作は、結成からだいぶ経った86年に発表、既にジョン・デヴァリルは脱退しており、フィルとカールは在籍しています。

NWOBHM からまず連想するのは、リフまたリフの嵐という形態ですが、このバンド意外にメロディアスな方向を指針しており、Aなんかはアメリカンのバンド? と思わせるポップでメロディアス。コーラスやキラキラしたアルペシオが綺麗です。カール・センタンスの癖の無い歌い上げるヴォーカル・スタイルは非常に耳障りが良いです。

タイトル・トラックのBやDは一転、ヘヴィなリフが炸裂するハードなサウンドだ。しかし、サビがポップで英国っぽくないなー。

このバンドはFに代表されるように、いくらリフがへヴィでもカール・センタンスの歌メロが入ってくると、実にポップになるんですよ。本作が発表された86年は既にNWOBHM は壊滅的で、HR/HM のトレンドの主導権がアメリカに渡っていた事実も、彼らのサウンド・メイキングに少し影響していたのではないでしょうか?

その後MOTORHEAD に加入してレミーの片腕となるフィル・キャンベルのギターも、本作では全然彼らしくない没個性的ですし‥。

英国のバンドという事実を置いといて聴くと、メロディアス・ハード的な好盤と呼ばれる事に納得がいきます。しかし、個人的にブリティッシュ・ロックはもう少し湿り気のある、誇り高きサウンドであって欲しいのですが。

最初に書いたアゲまんバンドという言い方も、裏を返せば実力ミュージシャンが踏み台としていったバンドとも取れるんですよ。う〜ん。


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RISE UP / PERSIAN RISK (1986)

@Hold the Line
AJane
BRise Up
CBrave New World
DDon't Turn Around
ESky's Falling Down
FBreak Free
GDark Tower
HRip it Up
IWoman and Rock
JToo Different *
KSky's Falling Down *
LDark Tower *

* CD BONUS TRUCK


歴史的インパクト  個人的思い入れ 
ジャケット・デザイン  レア度 ★★★
イチ押しポイント 英国という先入観を捨てて聴けばイイかも。


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2016年07月04日

そして完全復活までの長い道のりを歩いていく事となるのです SAXON

IRON MAIDEN、DEF LEPPARD と並んでNWOBHM の雄であり現在も活動を続けるSAXON は、先のバンドとらは違って多くの紆余曲折を経てきました。

同胞のMAIDEN へのライバル心は並々ならぬものがあり、初の日本公演が決まっていたMAIDEN の来日前にエージェントにゴリ押しをして、MAIDEN よりも先に日本公演を実現させたという逸話があるほどです。

80年代初頭にMAIDEN はヴォーカルをブルース・ディッキンソンに変え、草の根的なライヴ活動を全米中で展開した結果、83年発表の 「PIECE OF MIND」 を全米チャート最高14位に送り込みました。DEF LEPPARD はそのポップな音楽性に加え、ジョン・マッド・ランジという敏腕プロデューサーとタッグを組み 「PYROMANIA」 を見事全米2位まで押し上げたのです。

その動きをSAXON も見逃すはずがありません。彼らもアメリカ制覇にベクトルを向けて制作された 「POWER AND THE GLORY」 これが当時ファンの間で賛否両論を巻き起こしたのです。

個人的には本作はSAXON らしさが後退している訳ではなく、実にバランスの良い作品となったと思うのですが。

タイトル・トラックの@から、SAXON節が炸裂する突出した疾走感が迫力満点だし、ABとシャッフル・ナンバーを並べる曲順も心憎い。

Cはメジャー・キーのアルペジオのイントロが当時物議を醸しだし、ハードコアなファンが眉をひそめた問題の楽曲。今聴いてみると、別に何てこと無いんだけど。不思議ですね。

炎の様に疾走するDに対して、ラストのGはスローで重厚な雰囲気が新機軸。タイトルも前作のライヴ・アルバムと同じで、SAXON らしからぬ (?) 哲学的な歌詞が美しい。

結局本作は全米チャート100位圏内にも届かず、その焦りからなのか次作より音楽性を劇的に変化させ、自らの首を絞めるごとく奈落の底に堕ちていきます。そして完全復活までの長い道のりを歩いていく事となるのです。



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POWER AND THE GLORY / SAXON (1983)

@Power and the Glory
ARedline
BWarrior
CNightmare
DThis Town Rocks
EWatching the Sky
FMidas Touch
GThe Eagle Has Landed



歴史的インパクト  個人的思い入れ ★★★
ジャケット・デザイン ★★ レア度 ★★
イチ押しポイント ヤワな作品じゃないでっせ!


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posted by ハムバッカー at 23:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月15日

NYの夜の街並みに立っているストリート・ガールのよう PRECIOUS METAL

私はCDを1,000枚近く持っているんですが、たまにアルバム整理している最中に 「おっ、こんなの持ってたんだ。」 と、ふと手を停めてしまうことがあります。

そんな風に見つかった一枚が、今回紹介する 「PRECIOUS METAL」 です。

女性だけのバンドってのも結構あって、古くはRUNAWAYS、ROCK GODDESS、GIRLSCHOOL。80年代にはVIXEN やPHANTOM BLUE など、有名どころでもザッとこれだけ挙げられます。

どうしても女性だけのバンドというと、まずルックスが気になる所ですね?? 美麗なルックスを持つ女性が多いバンドや、それなりの粒揃いのルックスが揃ったバンドなどが多々あります。個人的にケリー・ジョンソン (GIRLSCHOOL) や、サンディ・ウエスト (RUNAWAYS) が私好みなんですが。

そして肝心のPRECIOUS METAL なんですが・・。 残念ですが、これが酷い。 (笑) 彼女らは揃いも揃って、まるでNYの夜の街並みに立っているストリート・ガールのようです。

PRECIOUS METAL は83年にLA で結成され、86年にマーキュリー / ポリグラムより、あのポール・サブーのプロデュースで華々しくアルバム・デビューを果たします。そして本作は90年に発表された3作目にあたる作品で、バンド名をアルバム・タイトルに冠した事実や、レコード会社をCAPITOL傘下に移籍したことから推測して、彼女らの勝負作であったと思われます。

しかし、まずアルバム・ジャケットを見て心が折れました。 ジャケットと言えば、まさにアルバムの顔なんですが、並んだ5人のメンバーは何とも‥。 もうちょっと修正とが出来ないのか、それとも、修正してこのレベルなのか? まあ、ルックスという色眼鏡だけで見てはいけない事も十分わかってます。肝心なのは音なんです、うん! しかし、しかし‥。

正直言って、サウンドも掴みどころがないのが率直な感想です。雰囲気としてはVIXEN に楽曲の雰囲気は似ており、レスリー・ナウアーのハスキーなヴォーカルが印象的なんですか。

そして気づいたんですが、あのブルース・スプリングスティーンの80年発表作品 「THE RIVER」 収録の " TWO HEART " をカヴァーしているじゃありませんか! カヴァーのセンスは良いのですが、内容は凡夫なアレンジで、う〜ん。

すみません、あまりレビューになってないですね。割とJなんかはソリッドで好きなんですが。まあ、アルバム整理中に持っていると気づく程度のアルバムですので御勘弁を、合掌・・。


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PRECIOUS METAL / PRECIOUS METAL (1990)

@Mr. Big Stuff
ATrouble
BTwo Heart
CThrilling Life
DForever Tonight
EReckless
FEazler than You Think
GNasty Habits
HDownhill Dreamer
IIn the Mood
JHowl at the Moon
KChasing Rainbow *

* bonus track


歴史的インパクト  個人的思い入れ 
ジャケット・デザイン  レア度 国内未発売
イチ押しポイント ガールズ・メタルも色々あります‥。


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posted by ハムバッカー at 13:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする