2014年01月13日

狂気を誘う不穏さを強烈に印象づけ SAVATAGE

80年代に勃発した華やかなLAメタルの裏で、それとは全く対照的に欧州の湿ったサウンドを持ったバンドが突如アメリカから登場して、私を狂喜乱舞させました。

その一つがWARLORD であり、残るもう一つのバンドが今回紹介するSAVATAGE です。

WARLORD が正統派ヨーロピアン・ロック風に武装していたのに対して、SAVATAGE はよりナスティかつアグレッシヴなサウンドを放射し、そのイメージはは狂気を誘う不穏さを強烈に印象づけます。アルバム・ジャケットを見ただけでも、この上ない不気味さを醸し出しており、まるでエコエコアザラクの世界だ。(知ってる?)

78年にジョンとクリスのオリヴァ兄弟を中心に、バンドはフロリダにて結成。地元ラジオ局が制作したコンピレ−ション・アルバムに提供した楽曲が注目を浴び、それをきっかけにハリウッドのマイナー・レーベルと契約を凍結。それまで名乗っていたバンド名のAVATAR からSAVATAGE に改名し、本作発表の運びとなりました。

壮大なアルペシオに導かれて鳴り響く宗教的な鐘の音、そして、それを切り裂くザクザクとしたリフが肌に突き刺さるような衝撃のイントロを催す@は、SAVATAGE 史上燦然と輝く名曲中の名曲で、現在のライヴでも必ず演奏されています。クリス・オリヴァのデヴィリッシュなギター・フレーズは他の追随を寄せ付けぬ力強さですし、ジョン・オリヴァのヴォーカルもヘタウマながらも存在感抜群。終盤におけるシャウトが奇怪極まりないぞ!

曲の中盤から狂おしく疾走するBや、サビの 「レーイジ ♪ 」 の絶叫が鳥肌モノのC、正統派ながら超カッコいいリフに、哀愁を帯びたヴォーカル・ラインが重なるGまで緊張感が持続し、ラストの唯一のメジャー・キーであるHまでスリリングに展開する本アルバムは、まさに衝撃的です。

クリス・オリヴァのギターがバンド・サウンドの要であることは明白であり、当時のLAに蔓延したテクニックだけをひけらかすギタリストとは一線を画す個性的なフレーズは、ダークでありながらとても新鮮でした。残念ながらクリスは、93年に交通事故によってこの世を去ってしまうのですが・・。

本作はマイナーながらも全米でなんと15,000枚を売り上げ、それを手土産にメジャーのAtlanticと見事契約。90年代中盤までコンスタントに作品を発表します。

80年代にメジャー・レーベルと契約したLAのバンドの中で、90年代まで契約を継続していたバンドが一体いくつあったんでしょうか? そう考えると、彼らは地味ながらも凄かったんですね。

オペラティックなサウンドに変貌した80年末期の頃からの方が、セールス・知名度ともSAVATAGE は有名ですが、見落とされがちな初期の傑作である本作は、イギリス寄りのサウンドが大好物なリスナーには必聴。凄いよ。



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SIRENS / SAVATAGE (1983)

@Sirens
AHolocaust
BI Believe
CRage
DOn the Run
ETwisted Little Sister
F Living for the Night
GScream Murder
HOut on the Streets


歴史的インパクト ★★ 個人的思い入れ ★★★
ジャケット・デザイン ★★ レア度 ★★
雷イチ押しポイント雷 ダークかつデヴィリッシュ、ゾクゾクさせるぜ


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posted by ハムバッカー at 23:17| Comment(2) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
1980年代中盤といえばNWOBHMの影響が欧州やアメリカ全土に拡散されていった時期ですね。好みではありませんがLAメタルなるストリームも生まれ、MTVではPVに必ずといっていいほど裸のお姉ちゃんが登場しマリモヘアの兄ちゃんのバックで踊ってましたっけ(笑)。
そんな只中SAVATAGEの登場は小さな衝撃でした。私は「Power Of The Night」が初聴きでしたが、そのむさ苦しいロック臭に結構熱狂したクチです。つづく「Fight For The Rock」は思いっきりズッコケましたがその次にすぐ復旧(笑)。以降の作品群はどれもマイフェバリットになっています。この「Sirens」にすでにその片鱗はありましたね。まったく素敵なバンドがいたものです。
Posted by クリタカ at 2014年01月15日 21:43
LAメタルはリアルタイムに体験しましたが、その時代に夢中になって聴いたアメリカのバンドの作品は、今それ程頻繁に聴かないんですよ。
初期のSAVATAGEみたいなヨーロピアン寄りのバンドは今でも愛聴してるんですが。
どうも私の頭の回路もイギリス寄りなんでしょう、きっと。
Posted by ハムバッカー at 2014年01月16日 22:37
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