2013年05月18日

バンドをどう扱ったらいいのか判らない MANOWAR

85年当時、所属レーベルだったメジャーのVirgin傘下である10 Records から 「バンドをどう扱ったらいいのか判らない。」 という、それこそよく判らない (笑) 理由で契約を切られたMANOWAR は、それからの2年間をNY 近郊のクラブで単発のギグを繰り返し、新たなレーベルの物色を行っていました。

そして87年になんと、メジャー中のメジャーであるAtlantic 傘下のAtco と見事契約し、5作目である本作 「FIGHTING THE WORLD」 をめでたく発表。

KISS の 「DESTROYER」 「LOVE GUN」 RAINBOW の 「RISING」 のジャケットを手掛けたデザイナー、ケン・ケリーの描いたアメ・コミ調のジャケットが印象的な本作は、 (DESTROYER のジャケットと構図がソックリ!) これまでのコア一辺倒の作風から、私のフェイバリットである1st. に近いへヴィさとポップさを兼ね備えたナイスなサウンドで勝負をかけてきました。 

イントロの雄大なドラムから始まるタイトル・トラックの@は、キャッチャーながらも彼らの凄みをビンビンに感じる名曲中の名曲でライヴの定番曲だ。何故かサビよりもブリッジの 「ふぁーいてぃん、ふぁーてぃん ♪」 方が印象的なのが面白いな。

続くAも 「俺達の好きなロックン・ロールをデカい音でかけてくれ。」 という内容で、MTV という言葉も飛び出す時代性もあってか非常に判り易くポップで、本作からシングル・カットされた曲です。

さらに、サビを思わず一緒に歌いたくなるこれまたキャッチャーなBも素晴らしく、そのポップかつ厳粛で唸らせるメロディ・ラインはBEATLES みたいだと言ったら褒めすぎか!

アルバムの後半は、これまでのポップな流れを断ち切るごとくかのような、EからHまでが組曲形式となった彼ら本来のサウンドとなっており、戦いに進撃し、勝利を収めるまでの風景が思い浮かぶほどの大絵巻物です。

特にラストのHは、ジョー・ディマジオ閣下の12弦ベースがグイグイと曲を引っ張っていく疾走サウンドが大迫力で、エリック・アダムスのシャウトも凄い凄い。いつ終わるの? と思わせる派手なエンディングは名曲「Battle Hym」を彷彿させます。たまらんね~。

もちろん彼らの魅力は誰もを寄せつけないブルータスで大仰なサウンドなんですが、個人的には彼らのへヴィR&Rやポップなサウンドが大好きなんです。へヴィさの中に脈々と流れる、キャッチャーさが何とも素晴らしいですよ。彼らのデフォルメにはとてもついていけないと思う貴方も、非常に聴き易いこと請け合い、ぜひ御賞味あれ。傑作!



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FIGHTING THE WORLD / MANOWAR (1987)

@Fighting the World
ABlow Your Speakers
BCarry On
CViolence and Bloodshed
DDefender
EDrums of Doom
FHoly War
GMaster of Revenge
HBlack Wind, Fire And Steel


歴史的インパクト  個人的思い入れ ★★★
ジャケット・デザイン ★★ レア度 ★★★
雷イチ押しポイント雷 MANOWAR初心者はこれから聴くのが一番イイかも


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posted by ハムバッカー at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月03日

内面的・精神的な狂気を司る呪術的なサウンド BLUE OYSTER CULT

BLUE OYSTER CULT (BOC) 、1971年のデビューから数えて既にキャリアが40年以上の超ベテランですが、長い活動歴のせいか取っ付き難く、どんな音楽を演っているのか知らない方も多いと思います。

BOC は、AEROSMITH やKISS がまだデビューする前の1967年に、音楽評論家がニューヨークの大学生を集めて結成させたバンドで、メンバーは博士号を持った者を含むインテリの集団であり、NY 特有の冷たく荒々しいサウンドと、SF・オカルトに傾倒した不気味な歌詞から、その音楽性を 「HEAVY METAL」 と最初に形容されたバンドです。

お勧めの作品は、初期の3作品やプラチナ・アルバムに輝いた 「AGENTS OF FORTUNE」 、ゴジラをテーマにした名曲 " Godzilla " を収録した 「SPECTRES」 などがありますが、今回は個人的にフェイバリット・アルバムと推す10作目の 「FIRE OF UNKNOWN ORIGIN」 を紹介します。

ポップ化によって下降気味だったバンドを立て直すため、DEEP PURPLE、BLACK SABBATH、IRON MAIDEN を手掛けたマーティン・バーチをプロデューサーに迎えて、本作では骨太のサウンドと初期のオカルティックな凄みを改めて指針するサウンドを作り上げました。

まずアルバム・ジャケットを見て下さい。密教徒の集団を想像させる13人の魔女を描いた青い色調の薄気味悪い絵は、かなりのインパクト大ですよ。こわ〜い!

レゲエのリズムを取り入れたAメロは明るく、サビは何故か暗くクールな (?) Aは、ビルボード・トップ40に食い込んだ彼らのヒット曲。幻想的なキーボードに重厚なリズムが絡むBは、語るようなヴォーカルが印象的で神秘的かつ不思議な感じだ。

ミステリー映画のサントラを彷彿させる浮揚したキーボードが全編で炸裂するEは、途中転調してスピード・アップし、エンディングに向けて元のテンポへ回帰するプログレスな展開は見事。ベースが曲全体をグイグイと引っ張っていく、小気味よい疾走感を持ったFもイイね。

しかし、次の曲であるBOC 史上燦然と輝く、名曲Gを心して聴いて下さい!

アラン・レニアーのクラシカルかつ冷たいピアノ・リフから始まり、 エリック・ブルームの「No、No No No」 と不穏に囁く不気味なブリッジから泣きのサビへと雪崩込む様相は、何故か高潔ささえ感じさせます。
車のブレーキ音、鳥の鳴き声、ラッパの音など途中に挿入される様々なSE も摩訶不思議ですし、エンディングにクラシックの名曲 " Hall of the Mountain King " の一節がギター・フレーズとして一瞬飛び出すのには思わず 「ハッ」 とさせられますよ。

彼らの称号である 「HEAVY METAL」 とは、BLACK SABBATH が初めて表現したへヴィで陰鬱なサウンドと対の位置にある、内面的・精神的な狂気を司る呪術的なサウンドを指しているのだと思います。本作はそれが最も強力に表現された名アルバムなのです。Bye or Die !



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FIRE OF UNKNOWN ORIGIN / BLUE OYSTER CULT (1981)

@Fire of Unknown Origin
ABurnin' for You
BVeteran of the Psychic Wars
CSole Survivor
DHeavy Metal: The Black and Silver
EVengeance (The Pact)
FAfter Dark
GJoan Crawford
HDon't Turn Your Back


歴史的インパクト ★★ 個人的思い入れ ★★★
ジャケット・デザイン ★★★ レア度 国内未発売(LPのみ
雷イチ押しポイント雷 哀愁と狂気が混沌としたサウンドは強烈!


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posted by ハムバッカー at 00:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする