2012年08月25日

「控室でEAGLESとか、AORなバンドしか聴いていなかった。」 LIONHEART

ポール・ディアノ、クライヴ・バー、そして、今回登場するデニス・ストラットンといい、IRON MAIDEN の脱退組は、なぜ皆揃ってポップなアプローチを次のバンドで表現したのでしょうか?

「控室でEAGLESとか、AORなバンドしか聴いていなかった。」 とスティーヴ・ハリスがデニス脱退後に言ってましたが、そのデニスが80年にMAIDEN を脱退した後、なかなかレコード契約が取れず、制作したデモ・テープが勝手にコンピレーション・アルバムに収録されてしまうなどの紆余曲折がありながらも84年に発表した本作 「HOT TONIGHT」は、AOR とハード・ロックのブレンド加減が絶妙な名盤となりました。

もちろん、デニスの結成したバンドなので彼がバンドの中心人物なのですが、実は本作の主役は、当時弱冠22歳だった若きヴォーカリスト、チャド・ブラウンその人なのです。

83年にふらりとオーディションに現れたこのヴォーカリストは、その澄みきった声質と、どこまでも伸びる美しいハイトーン・ヴォイス、さらに端正なルックスを持ち、バンドの顔としての要素をほぼパーフェクトに満たしてました。

その彼の声とデニス、スティーヴ・マン、ロッキー・ニュートン(後者2人は、のちにMSG に加入) らの作り出すメロディアスな楽曲満載の本作は、何故アメリカでブレイクしなかったのか不思議でなりません。

無力なマネージメント、所属するレーベルからの支援も得られず。よくある話です‥。

しかし、逆に転べば、必ずブレイクしたと断言出来る程のクオリティを持ってますよ、本作は。

物哀しいキーボード・サウンドが盛り上がり、サビのメロディに流れ込む劇的なイントロから始まる@は、まさにLIONHEART というバンドを象徴する曲だ。分厚いコーラス・ワークやチャドの澄みきったヴォーカルはまさにメロディアス・ハードを色付ける最高のアイテムだ。

しかし、中間部のサックスはどんなものか? 個人的にHR/HM とサックスの相性ってイマイチなんですよ。この部分に泣きのツイン・リードがはまれば、後世に残る曲になったと思うんですが。でも、良い曲です。(邦題が " 今宵ザ・ナイト " って、ぷぷっ。)

タイトル・トラックのAやBも聴き応え十分。メロディアスとは言ってもやはりHR はギターが要。コンパクトながらも弾きまくってます。サビの分厚いコーラスも見事。

Fは唯一のパワー・バラード。チャドのハイトーンは一番高いところになっても声が濁らないという魅力を持ち、その他3人の分厚いコーラスは、きっとメンバー全員が歌えるんでしょう。う〜ん、彼らの強みだ。

その他、コリン・タウンズ作でGILLAN でも取り上げられたEや初期のデモ・テープからの曲Hなど、アルバム全9曲を一気に聴かせてしまいますよ。

メロディアス・ハードと言いながら、ただ甘ったるいサウンド・メロディだけで幻滅してしまうバンドが多い中、本作は出色の出来です。未聴の方は是非!

LIONHEART はオリジナル・アルバムである本作を発表して残念ながら解散。その後デニス・ストラットンはMAIDEN のライバル・バンドだったPRAYING MANTIS に加入します。よく考えると、ある意味 " 有り " なのかなと思える流れですが。

見事な歌声を聴かせたチャド・ブラウンのその後にも注目しましたが、ソロ・シングル発表を経てなんとあのSWEET に加入(!) 彼にはもっとメロハー系のバンドに加入して頑張って欲しかったのですが、SWEET って‥。うーん。(笑)



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HOT TONIGHT / LIONHEART (1984)

@Waiting for the Night
AHot Tonight
BDie for Love
CTowers of Silver
DDon't Look Back in Anger
ENightmare
FLiving in a Dream
GAnother Crazy Dream
HDangerous Game


歴史的インパクト  個人的思い入れ ★★★
ジャケット・デザイン  レア度 ★★
雷イチ押しポイント雷 こんな綺麗な歌声、なかなかいないって。


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posted by ハムバッカー at 17:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月13日

それは言いっこ無しです。(笑) EXCITER

元祖カナディアン・パワー・メタル・バンドのEXCITER が、あの早弾きギタリスト御用達、マイク・ヴァー二ー設立のレーベルであるShrapnel Records よりデビューしていた事実を知っている方は一体何人いるんでしょうか?

初期のShrapnel は彼らの他に、THE RODS やWILD DOGS など、正統派パワー・メタルのバンドと契約してたなんてちょっと意外です。

「え、THE RODS、WILD DOGS、EXCTER って誰?」 それは言いっこ無しです。(笑)

EXCITER は79年にカナダにて結成。ギター・ベース・ドラムのトリオ編成からなり、ダン・ビーラーがドラムを叩きながらリード・ヴォーカルを取る異色のパワー・メタル・バンドです。

デビュー当時は折りからのスラッシュ・メタル創世記の波に乗ってMETALLICA、THE RODS、ANTHRAX 、RAVEN らとツアーを敢行。83年に満を持して発表されたデビュー・アルバム 「Heavy Metal Maniac」 (よく考えると凄いタイトルだ) のガッツ溢れるメガトン級のサウンドは、当時の私の心をムンズと掴みました。

アルバム・ジャケットをよーく見て下さい、まるで三流ハードコア・パンク・バンドの様です。(笑) しかし、不気味な展開のイントロダクション@に導かれたオープニングのAを聴き、その疾走感満点のホコリっぽい音に思わずKnock Out! 高音を極端に削った中音域にギュッと集まったサウンドは、良く言えばワイルド、悪く言えば低予算のレコーディング丸出しだ。

まあ、音質が良かろうと悪かろうと、曲が良ければ全て良しであり、荒くれサウンドにダン・ビーラーの強引なシャウト、意外にポップなサビにハマりまくり。タイトル・トラックのBもギューンとフランジャーの効いたギターが印象的で、サビで思わず 「へびぃ・めたぁ・まーにあっく ♪ 」 と思わずシャウトしちゃいますよ。

アルペジオで始まる幾分スローなG以外、全編猪突猛進型の楽曲で統一された本作は、もっと評価されても良いと思うんです。ただ、スタジオ盤ですらこれだけ荒っぽい感じだけに、実際ライヴはド下手だったとの噂が。

その後、METALLICA やANTHRAX らとほぼ同時にレコード・デビューしたにも拘わらず、進化していく多くのバンド群の中で一人時代に取り残されてしまい、結局解散してしまったEXCITER、本当に愛すべきバンドでした。小細工一切なしのストレートなパワー・メタル、美しいな〜。

しかし92年に、喧嘩別れしたはずのダン・ビーラーとジョン・リッチが再び手を組みEXCITER が突如復活! 私を含むごく一部のマニアが狂喜乱舞した(はず)。デビューから10年近く経っているのに何ら変わりの無いサウンドで蘇ったのは、私の中ではちょっとした事件であり、思わずニヤリと微笑んでしまいました。



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HEAVY METAL MANIAC / EXCITER (1983)

@The Holocaust
AStand Up and Fight
BHeavy Metal Maniac
CIron Dogs
DMistress of Evil
EUnder Attack
FRising of the Dead
GBlack Witch
HCry of the Banshee


歴史的インパクト  個人的思い入れ ★★★
ジャケット・デザイン  レア度 国内未発売
雷イチ押しポイント雷 こういうストレートなパワー・メタルが一番じゃ!


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posted by ハムバッカー at 01:05| Comment(2) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする