2012年04月19日

今度は僕を引き抜いて欲しい SAMSON

今では、ブルース・ディッキンソンが以前在籍していた事ぐらいしかセールス・ポイントはありませんが、NWOBHM を代表するIRON MAIDEN とは当初強力なライバル関係にあり、双方にて色々な面で物議を醸し出したバンド、それがポール・サムソン率いるSAMSON です。

事の発端は、IRON MAIDEN のセカンド 「KILLERS」 のトップに収録されているインスト " The Ides of March " この屈指の名曲はMAIDEN のデビュー前に既に完成してたにも拘らず、何故かファースト・アルバム 「IRON MAIDEN」 には収録されませんでした。

その無名時代のMAIDEN に在籍していたドラマー、バリー・パーキスは、SAMOSN に加入した際になんと、このデモ・テープをバンドに渡し、それを元にして、本作 「HEAD ON」 のEとして発表。つまり、平たく言えば、パクったんですよ。 (笑)

そう、このMAIDEN の無名時代に在籍していたドラマーこそ、本作のジャケットにも登場している黒覆面を被り、折の中に設置されたドラムをブッ叩く変態ドラマー、サンダースティックなのです。

この曲をパクられた事を知った作者スティーヴ・ハリスは怒り心頭、SAMSON 側を訴えようとしましたが、SAMOSON 側はスティーヴの作曲クレジットを追加して強引にこの曲を発表、ここから両者の遺恨が始まりました。

この曲だけ捉えると、MAIDEN ヴァージョンの方がキレがあってスピーディーなのに対し、SAMSON ヴァージョンはややモッタリしてますが、本作にはそれ以外にもNWOBHM の香りがプーンと漂うストレートなハード・ロックが満載ですよ。

ハードR&Rでノリノリの@や、まるでMAIDEN を彷彿させる劇的なF、ブルース・ブルース (当時はこう名乗ってました) のヴォーカル・パフォーマンスが凄い (中間部のパートはまるでイアン・ギランしているぜ) 疾走感満点のHなどが聴き所じゃないでしょうか。

ただ、このサンダースティックがいたる所でドラムを叩きまくっており、ややうるささが耳に付きます。スローに始まるBでも曲に合わないオカズをドカドカ入れまくってますし。まったく困ったものです。

その後SAMSON は81年まで本メンバーで活動を続けましたが、なんと、IRON MAIDEN にヴォーカルのブルースを引き抜かれてしまいます。そう、曲を盗まれた事に対して強烈なしっぺ返しを食らったのです。
その後彼らは大きく失速、地道に活動は続けてましたが、世界的にもメジャーとなったIRON MAIDEN とはアッと言う間に雲泥の差をつけられてしまいました。

バンドの創始者、ポール・サムソンも 「クライヴ・バーもブルース・ディッキンソンもIRON MAIDEN に引き抜かれてしまった、今度は僕を引き抜いて欲しい。」 (爆笑) と自虐的なギャグを言ってました。案外、本音なのかもしれませんが・・。

その彼も2002年に癌を患い40代の若さでこの世を去りました。彼の作るNWOBHM らしい、ブルージーな曲は個人的には大好きで、ずっと続けて欲しかったんですけど、残念だ。



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HEAD ON / SAMSON (1980)

@Hard Times
ATake it Like a Man
BVice Versa
CManwatcher
DToo Close to Rock
EThunderburst
FHammerhead
GHunted
HTake Me to Your Leader
IWalking out on You


歴史的インパクト  個人的思い入れ ★★
ジャケット・デザイン ★★ レア度 ★★★
雷イチ押しポイント雷 ブルースのヴォーカルはこの頃が最高なんじゃないか?


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posted by ハムバッカー at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月07日

COZY POWELL FOREVER

4月5日、HR/HM 界を代表するドラマー、コージー・パウエルが亡くなってはや14年が経ちました。時が過ぎるのは早いものです。

彼こそ " 不死身 " と言う言葉が最も良く似合うミュージシャンだったので、訃報を聞いたときは本当に驚きを隠せませんでした。コージーは常々、 「俺は猛スピードの中、クラッシュして死ぬだろう。それが俺の生き方であり、本望だ。」 言ってましたので、その言葉通り自らが運転した自動車事故で死んでしまうなんて・・。

パワーとテクニカルさが交差するドラミングに独特のフィル・イン (RAINBOW 時代のTAROT WOMAN のイントロでの 「タットロト・タットロト」 は最高!) さらにロック・スター然とした堂々たる存在感、片方の口元を上げてニヤリと笑うあのイタズラ小僧のような笑顔は永遠に忘れる事が出来ません。

彼の雄姿を生で初めて見たのが、あの伝説の野外フェスティヴァルSUPER ROCK '84 、WHITESNAKE のメンバーとしての来日時で、あのマグネシウム・フラッシュが炸裂する強力なドラム・ソロは、まだ少年だった私の心にグサリと深く焼き付きました。

数々のバンドを渡り歩く姿は、 「渡り鳥」 などと揶揄もされましたが、常に自分の気持ちに正直に行動する彼自身のポリシーを貫き通した姿であり、自分自身の腕に自信が無ければなかなか真似する事は出来ません。彼のような生き方がとても羨ましいなと多くの人が思ったで事しょう。

人の命なんていつ終わってしまうのか誰もわからないので、今現在自分が生きている事に感謝すると共に、コージーのように悔いの無いように人生を送らなければいけないといつも思うんですが、なかなかそうはいかないのが現実であります。(悲)

多くのロック・ファンを魅了し、50年間を猛スピードで駆け抜けたコージー・パウエル、あれ程凄いドラマーはもうきっと現れないでしょう。RIP.



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posted by ハムバッカー at 01:49| Comment(2) | TrackBack(0) | RIP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月01日

宇宙の彼方に吹き飛ばしてしまう程の強烈なインパクト RAVEN

元祖パワー・メタルって誰? と問われたら、私は迷わず 「それはRAVEN だ!」 と答えるでしょう。

76年、イギリスのニューキャッスルにて、ジョン&マーク・ギャラガー兄弟が中心となって結成。元々は4人組だったのが、リズム・ギタリストの脱退を受けて最強トリオが誕生しました。

ヴォーカル&ベースのジョンは手数の多いベースにプッツン切れ気味のヒステリックなヴォーカル、マークの力強いギター・ワーク、そしてアイスホッケーのマスクを被り、インタビューでも 「うー」 とか 「あー」 とかしか唸らない変人ドラマー、ロブ " ワッコ " ハンターのパワフルなドラミングとそれぞれが強烈な個性を醸し出しており、その音を例えるのなら、まるでパチンコ玉が一杯入ったケースの山を、思いっきり蹴飛ばしてブチまけたような騒々しいサウンドだと言えば分かるでしょうか?

彼らはNWOBHM の聖地 (?) ともいえるインディ・レーベル、NEAT RECORDS の第一弾アーティストとして契約。疾走感満点でガチャガチャとしたサウンドを身上とした2枚の作品をそれぞれ発表して英国にその名を轟かせました。そして、なんとあのマイケル・ワグナーとACCEPT の迷彩地蔵 (笑) ウド・ダークシュナイダー2人による豪華なプロデュースにより、本サード・アルバム 「ALL FOR ONE」 を制作したのです。

後にDOKKEN、KEEL、EXTREME、SKID ROW らをプロデュースして名実共にHR / HM 界屈指のプロデューサーとなったマイケルとACCEPT のウドは同郷の同級生でもある旧知の仲らしく、また2人のプロデュース・チームの名が " ダブル・トラブル " なんて何ともシャレているじゃないですか!

その " ダブル・トラブル " によって制作された本作は、従来のハチャメチャな疾走感に加えて、人間の最もノリ易い、ミッド・テンポを中心としたズッシリと重厚なサウンドが加味された整合感のあるナイスなプロデュースがなされてます。

トリオ編成を中世の三銃士に例えたシンプルながらもカッコいいアルバム・ジャケットの本作は、ジョンの強烈なスクリームから始まる@からプロデュースの影響は顕著で、ノリノリのタイトル・トラックCや疾走感溢れるE、その後RAVEN の音楽性を表現する代名詞ともなった " アスレチック・ロック " の名を冠したIなど、とにかく内容が重く、濃いんです。

しかも、ボーナス・トラックとして収められているSTEPPENWOLFの超有名曲のカヴァーで、映画 「イージー・ライダー」 の挿入歌でもあるJは、それまでのオリジナル収録曲10曲を宇宙の彼方に吹き飛ばしてしまう程の強烈なインパクトを持ってるのです!

ウド・ダークシュナイダーとジョン・ギャラがーのツイン・ヴォーカルによるこの曲、とにかく2人のヴォーカルのブチ切れ具合が半端じゃなく、特にセカンド・ヴァースからの2人のハモり (というか、はっきり言って叫び合い?) には思わず悶絶。全く知性を感じさせない、とても人間とは思えぬウドの金切り声ヴォーカルは何度聴いても腹の皮がよじれてしまいます。 (爆笑)

この2人の名と迷とも言えるヴォーカル・パフォーマンスは一聴の価値あり!私はこんなに強力なデュエットを聴いた事も無かったし、この先これを超えるものはきっと無いと思ってます。

もう一度言います、元祖パワー・メタルとはRAVEN なのです! マイッタか。(笑)



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ALL FOR ONE / RAVEN (1983)

@Take Control
AMind Over Metal
BSledgehammer Rock
CAll for One
DRun Silent,Run Deep
EHung,Drawn & Quartered
FBreak the Chain
GTake it Away
HSeek & Destroy
IAthletic Rock
JBorn to be Wild *
KThe Ballad of Marshall Stack *

* BONUS TRACK


歴史的インパクト  個人的思い入れ ★★
アルバム・ジャケット ★★★ レア度 ★★
雷イチ押しポイント雷 ウドの声は凶器だ! マジでちょ〜ヤバい(笑)


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posted by ハムバッカー at 02:33| Comment(4) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする