2011年07月29日

迷走気味だったバンドに再びエネルギーを注入 BLACK SABBATH

BLACK SABBATH 様式美3部作の2作目にあたる 「HEADLESS CROSS」 は、かねてから何度も加入の噂があった様式美御用達ドラマー、コージー・パウエルを獲得。迷走気味だったバンドに再びエネルギーを注入し、彼らは見事に甦りました。

トニー・アイオミとコージーの共同プロデュース、作曲への関与とコージーの意見がだいぶ本作に取り上げられた事実が伺われます。以前コージーは 「ドラマーというのは意見を言ってもなかなか取り上げられず、インプットをしてもクレジットすら貰えない。」 とインタビューでこぼしておりましたし。トニーもコージーへ絶大たる信頼を寄せていたのでしょう。

また、SABBATH側もコージーという知名度の高いメンバーが加入したことでバンドにハクが付き、新しく移籍するレーベルへのアッピールにもなったんじゃないでしょうか。

「ES-150」 「Supertzar」を彷彿させる邪悪なインスト@から始まるオープニングにはゾクゾクさせられます。キーボードのジェフ・ニコルズが作り出す不気味なSE はいつ聴いても凄いな。

コージーの深くディレイのかかったドラミングから始まるAはSABBATH 史上、十指に入る名リフに導かれて演奏が続きます。この曲は本作に伴うツアーのオープニング・ナンバーに抜擢されたのも頷けます。

そしてもう一人の主役であるトニー・マーティンの哀愁を帯びたメロディ・ラインとロニー・ジェイムズ・ディオを彷彿させる歌いまわしも、これまた素晴らしい。

トニー・マーティンもデビュー時は " 小型ロニー " などと揶揄されましたが、本作での堂々とした歌いっぷりにはSABBATH 歴代のヴォーカリストらにも全く引けを取りません。前作 「THE ETERNAL IDOL」 では、レイ・ギランの歌ったヴォーカル・メロディをそのまま完コピしただけだったんですが、本作では彼独自のウェットなメロディ・ラインを楽曲中にガッツリと生かしております。

CではQUEEN のブライアン・メイがゲスト参加、印象的なギター・ソロを披露。 「えっ、ブライアン・メイ?」 って思う方もいるでしょう。イメージがあまりにも違い過ぎますし。
しかし、トニー・アイオミとは旧知の仲であり、確かアルメニア地震被災者のチャリティでのメイキングでシャドウズのインスト・ナンバーを2人で楽しそうにセッションしてましたよ。
この曲も叙情的に始まり、哀愁を帯びたサビ、そして途中から疾走する劇的な曲展開には、も〜興奮!

重厚なリフが冴えるFや物哀しくトニーが歌い上げるGなど、全8曲捨て曲無しの本作は全英チャートでも好成績を収め、新生SABBATH は見事な復活を果たしました。まさにブリティッシュと呼べる内容の本作は、過小評価されていたSABBATH を最前線まで押し上げ、ヘヴィ・メタルの重鎮ここにあり!と高らかに宣言した名盤中の名盤、と個人的には思ってます。

その後、彼らはベーシストにコージーの盟友、ニール・マーレイを起用して最強布陣を結成。全英ツアーへと旅立ちます。



untitled.bmp


HEADLESS CROSS / BLACK SABBATH (1989)

@The Gates of Hell
AHeadless Cross
BDevil Daughter
CWhen Death Calls
DKill in the Spirit World
ECall of the Wild
FBlack Moon
GNightwing


歴史的インパクト ★★ 個人的思い入れ ★★★
ジャケット・デザイン ★★★ レア度 ★★★
雷イチ押しポイント雷 英国の香りを運ぶ本作は素晴らしい!


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posted by ハムバッカー at 14:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月14日

見た目だけで騙されないように・・ TIGERTAILS

本作のジャケットを見た瞬間、 「こりゃダメだ」 と思いました。まるで80年代のジャパメタを彷彿させるセンスの無さ!バンドのキャラクターなのかドラ猫の様なおちゃらけた虎のマンガの絵。さらに本作の帯叩きが 「アメリカのPOISONに対する英国の回答がこれだ!」 (ガハハ〜) という大間抜けさ。

聴く前からすっかり萎えてしまったんですが、プロデューサーがクリス・タンガリーティス (!) さらにあの様式美御用達の渡り鳥名キーボーディスト、ドン・エイリーが参加 (!!) とのあまりにもイメージとはミスマッチなクレジットを発見。こ、これは何、何だ? と思わずのけ反りながらアルバムを聴いてみると、そこには見た目のイメージから全然かけ離れたナイスなサウンドがギュッと詰まってました。

@のイントロはまるで映画のサウンドトラックの様なスリリングなストリングスから始まり、楽曲自体もPOISON よりもっと整合感を持ったフックのあるR&Rサウンドが。そしてAを聴いて確信しました。彼らはアメリカの能天気R&Rバンドとは違い、母国英国を代表するSWEET やSLADE に多大なる影響を受けた、ブリティッシュの血が脈々と流れてるんだなーと。

こう思っちゃうと不思議なもので、ラップ調のCもあまり馬鹿っぽく感じないし、サビのコーラスで思わず大合唱してしまうポップなGH、ツー・バスによる疾走感満点のIなど可曲が満載っすよ。Cのバラードなんてドンのピアノのバックに切々と歌い上げるキム・フッカーのヴォーカルは味があって表現力も抜群だ。

トータル的に聴くと、POISON よりも同じアメリカン・グラム・メタル・バンドのMADAM X に非常に近い気がします。そして先出のドン・エイリーが全編にて良いプレイをしていますね〜。さすが仕事人! でも彼が本作に参加した経緯が全く分からないのですが?? 誰か教えて。

本作 「BEZERK」 はヴォーカリストが前出のキム・フッカーが新加入してのセカンド・アルバムで、全英チャートでも36位を記録したスマッシュ・ヒット作。見た目のケバいイメージからは想像出来ない華やかかつ骨太のR&Rには驚かされますよ!

音楽だけでなく、何事において皆さんも見た目だけで騙されないように・・。



IMG4651.jpg


BEZERK / TIGERTAILZ (1990)

@Sick Sex
ALove Bomb Baby
BI Can Fight Dirty Too
CNoise Level Critical
DHeaven
ELove Overload
FAction City
GTwist and Shake
HSoueeze it Dry
ICall of the Wild


歴史的インパクト  個人的思い入れ ★★
ジャケット・デザイン  レア度 ★★
雷イチ押しポイント雷 見た目は大事、でも見た目にダマされるなよ〜


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2011年07月01日

疲労困憊、お腹一杯、とても体力が持ちません RAZOR

カナディアン・スラッシャー、RAZOR。とにかく早い、以上っ! (笑) と締めたいところですが、これじゃきっと熱烈ファンの方々に怒られますので、もう少しレビューを続けましょう。

カナダにはANVIL をはじめ、EXCITER、VOIVOD ら良質のパワー/スラッシュ・バンドが存在しており、個人的にみーんな好きです。その流れから彼らの存在を知り、聴いてみようと思ったのです。

私が聴いた初めての作品、通算5作目となる 「VIOLENT RESTITUTION」 まず、その趣味の悪いジャケットを見た瞬間にちょっと嫌な予感がしました。冒頭のスクリーミングから続く1曲目からザクザクとした切れ味鋭いリフの嵐、強力なツー・ビート、疾走一直線、飛ばす飛ばす。お〜、なかなかカッコいいじゃん。と、最初感じたのですが、2曲目、3曲目、4曲目・・。3〜4分台の同じ様な13曲全てが終わる頃には疲労困憊、お腹一杯、とても体力が持ちません。

DEEP PURPLE の曲と同タイトルのLに 「もしかしてカヴァー?」 と淡い期待をしたんですが、そんな思いは木っ端微塵に打ち砕かれました。期待をした自分が馬鹿でした。

彼らは82年に結成。ANVIL らも所属していたカナダ・トロントのレーベル、Attic からなんとアルバムを85年から毎年発表するハイペースさ。全部聴いたわけじゃないんですが、その5作のうちの数作を聴いたが、全部同じ (爆笑) 激烈スラッシュ・サウンドに悶絶!初期のDESTRUCTION やKREATOR らといい勝負じゃないでしょうか。

そこそこHR/HM を聴かせて貰っているつもりの私ですら同じように聴こえるんですから、普通の人が耳にしたら、そりゃー夜中の突貫道路工事の雑音以外の何者でもないと思います。ただ、好きな人にはどの作品を聴いても安定したクオリティ (?) の為に、きっとハズレは無いという利点はあり。

本作はドイツ大手のインディーズ・レーベル、Steamhammer と契約してなんと10日間(!)でレコーディングされた割には今までの作品より音質がちょっとアップしており、(苦笑) 気持ちよく首を振るのには最適の作品です。

そして国内CD化に際しては、何故か同レーベル所属のオーストラリア・スラッシャー、HOBBS ANGEL OF DEATH とのカップリングという何だかよく判らない形で発売されており、その満腹スラッシュさに拍車をかける始末。ギョエ〜。 

ただ、同じスラッシュ・メタル・バンドでも作品を重ねるごとにモダン・ヘヴィネスやアバンギャルドな作風に乗り換えてしまう軟弱な輩がウジャウジャいる中、彼らみたいに終始一貫変わり無く、爆走スラッシュ・サウンドを健気に貫き通している事実は、かなり評価出来ると思います。頑張れ、RAZOR。



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VIOLENT RESTITUTION / RAZOR (1988)

@The Marshall Arts
AHypertension
BTaste the Floor
CBehind Bars
DI'll Only Say it Once
EEnforcer
FViolent Restitution
GOut of the Game
HEdge of the Razor
IEve of the Storm
JDiscipline
KFed Up
LSoldier of Fortune


歴史的インパクト  個人的思い入れ 
ジャケット・デザイン  レア度 ★★★
雷イチ押しポイント雷 精神的疲労を苦としない、ドMの貴方に(笑)


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posted by ハムバッカー at 00:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする