2009年07月30日

N.Y.の闇に潜む狂気 CITIES

東海岸出身のバンドは、独特の冷たさと凶暴さを持つバンドが多く、BLUE OYSTER CULT、TALAS、RODS、T.T QUICK など個性的な面々が揃っています。

今回大推薦の作品はN.Y.出身、CITIES の 「ANNIHILATION ABSOLUTE」 TWISTED SISTER のドラマー、A.J.ペーロ在籍のバンドです。

A.J ペーロは元々CITIES 結成時からデモテープ作りに関わってましたが、結局82年にTWISTED SISTER へ正式加入、84年にアルバム 「STAY HUNGRY」 が大ブレイクをして一躍トップ・バンドの仲間入りをしました。

そんな順風満帆なバンドをペーロは86年に突如脱退、CITIES に復帰を果たしましたが、その理由について彼は 「成功と引き換えにバンド内での発言権を失っていったから」 と当時述べていました。皮肉なものですね、成功というものは。

その鬱憤を晴らすかのごとく、本作では彼の素晴らしいドラミングを聴く事が出来ます。ツーバスから繰りなすそのテクニカルかつパワー溢れるプレイに、こんなに叩けるの?とびっくり。TWISTED SISTER の毒々しいイメージは全く有りません。

また、ギタリストのスティーヴ・ミロノヴィッチのギター・プレイも素晴らしく、様式美溢れるテクニカルなギター・プレイを全編にて展開しており、特にGからHを繋ぐ長いギター・ソロはイングウェイがSTEELER 時代の曲 "Hot on Your Heels" のイントロで引き倒しているソロを彷彿させる凄まじさ!

本作は85年に発表したミニ・アルバムにDGHを追加した全9曲をリ・レコーディングして発表した作品であり、全曲N.Y.特有の暗く、冷たく、そして欧州のサウンドようなメロディックかつ凶暴なパワー・メタルに、きっと貴方はノック・アウトされるでしょう。

何故1作で消えてしまったのか、判らない程の内容を誇ってますよ。全曲捨て曲無し、大推薦!(クーッ)



cities.jpg


ANNIHILATION ABSOLUTE / CITIES (1986)

@Stop the Race
AFight for Your Life
BBurn Forever
CNot Alone in the Dark
DCruel Sea
EIn the Still of the Night
FInnocent Victim
GShades of Black
HDeceiver


歴史的インパクト  個人的思い入れ ★★★
ジャケット・デザイン  レア度 ★★★
雷イチ押しポイント雷 冷たくも暴力的なサウンド


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posted by ハムバッカー at 23:46| Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

イングウェイの呪い? KEEL

その昔、STEELER というバンドは、北欧の弾丸小僧、イングウェイ・マルムスティーンをギタリストに迎えて、その圧倒的な存在感からL.A のクラブ・シーンを席巻しました。

しかしSTEELER を早々に脱退したイングウェイはその後うなぎ昇り的に知名度を上げていき、ライバル関係にあったMOTLEY CRUE、RATT らがメジャー・デビューを果たしていきますが、一方STEELER は空中分解、数社から打診のあったメジャー契約の話もお流れに‥。

そのバンドのリーダーだったかわいそうな人物は、今回紹介するバンドKEEL の創始者、ロン・キールその人であります。

KEEL を84年に結成、1st.をシュラプネル( あのマイク・ヴァーニーのところね) より発表はしたが所詮マイナー・レーベル、たいした話題にもなりませんでした。

相当、焦ったんでしょうね、彼は。

晴れてメジャーと契約、プロデューサーにはなんとKISS のジーン・シモンズ大先生を担ぎ出して発表されたセカンド・アルバム、 「THE RIGHT TO ROCK」 は、重低音の上を直線的に暴走するサウンドを基盤とした、当時のLAメタルの中では非常にかっこいい異質の音でした。

時間が無かったのか判りませんが、ジーンのペンによる (捨て曲?)CDG、1st.の再録であるBFHと実質新曲は@AEだけでしたが、全曲方向性は一致しておりました。

そう、ジーンがKISS にて発表する曲の雰囲気そのものです。

もちろん、彼がプロデューサーだからそれは当たり前の事ですが、それではこの作品はKISS 以上のものになる訳が有りません。

そして、致命的なのは、ロン・キールは音痴なんです。(笑)

この人の不思議な所は、シャウトする高音は伸びやかで非常に音程が安定しているのに対し、普通に唄う箇所がとんでもなく音痴なのです。STEELER時代の "Serenade" というバラードを聴くと、ひっくり返りますよ!

私はもう彼の声に慣れましたが、プロのシンガーで音痴というのも、困ったものだ。

サビのコーラスが印象的なアンセム風の@、疾走するFHが本作のハイライトとなります。THE ROLLING STONES のカヴァーBはイマイチです。

86年に再びジーンを起用して3作目を、マイケル・ワグナーをプロデューサーに迎えて4作目を発表とかなりの力の入れようでしたが、何故か驚く程アルバム・セールスの成果は上がりませんでした。レコード会社も忍耐強かったのでしょうね、きっと。

レーベルからドロップされてその後バンドは解散、BLACK SABBATH に加入する噂だとか、女性だけのメンバーのバンドを結成したとか (?) カントリー・シンガー (!) になったとか、まったく節操の無い話ばっかりで、この人はいったい何をしてたんでしょうか?

98年にひっそりと再結成、アルバムを1枚発表しましたが、同じくひっそりと (笑) 消えてしまいました。
アルバムも持ってますが、つまんない内容ですし。

結局彼は爆弾小僧の呪いから最後まで逃れる事が出来ませんでした・・。恐るべし、イングウェイ!



keel.jpg


THE RIGHT TO ROCK / KEEL (1985)

@The Right to Rock
ABack to the City
BLet's Spend the Night Together
CEasier Said Than Done
DSo Many Girl,So Little Time
EElectric Love
FSpeed Demon
GGet Down
HYou're the Victim(I'm the Crime)


歴史的インパクト  個人的思い入れ ★★★
ジャケット・デザイン ★★ レア度 ★★★
雷イチ押しポイント雷 ジーン・シモンズのプロデュース


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posted by ハムバッカー at 01:17| Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月29日

北欧初?の汚いバイキング・メタル HEAVY LOAD

みなさんは北欧メタルというと、どんなイメージを連想しますか?

80年代で既に音楽への冒険心が切れている私には、透明感溢れる雰囲気・シングル・コイル系のギターによるクラシカルなギター・プレイ・ヘタウマなヴォーカルなどをイメージしてしまいます。

70年代後半辺りから活動しているEF.BAND らと並ぶ、北欧最古参のバンド、我愛するHEAVY LOAD のセカンド・アルバム 「DEATH OR GLORY」 (凄いタイトルだ!) は、どちらかと言うとNWOBHM の影響をモロに受けた、まさにバイキング・メタルと呼ぶに相応しい匂いをプンプンと漂わせています。

バンド・メンバーの4人のうち3人を兄弟及び親戚筋で占め、しかもみんなヴォーカルを取れるという実力があり、ポップかつ壮大なサウンドを持つ@、小気味良い疾走感のA、つんのめるリズムで突っ走るF、トリッキーなギター・ソロが印象的なGなど、3人とも同じような声の為に、誰がどの曲を唄っているのかさっぱり判りませんけれど (笑) 激しいサウンドの中に時々美しく透明感のあるメロディを垣間見る事が出来ます。

し、しかしダサいジャケット同様に (笑) メンバーのルックスが恐ろしく悪い・汚い!
髭を生やかした、ちょっと髪が長いヒッピーのオッチャンの様です。しかも全員が!! (ギャー)

その後イギリスへ進出し、メロディ・メイカーのHMチャートでFはNo.1 に輝き、成功を予感させたのですが‥。
サード (こちらもお奨め!) 発表後、どうなってしまったのかは消息不明です。

やっぱり、ルックスのせいでしょうか?(悲)



heavy load.jpg


DEATH OR GLORY / HEAVY LOAD (1982)

@Heavy Metal Angels
AMight for Right
BSomething New
CBleeding Streets
DThe Guitar is My Sword
ETake Me Away
FTrespasser
GStill There is Time
HTraveller
ILittle Lies
JDaybreak Ecstasy


歴史的インパクト ★★ 個人的思い入れ ★★★
ジャケット・デザイン  レア度 ★★★
イチ押しポイント 雷バイキング・メタルらしからぬ流麗なギターとコーラス雷


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posted by ハムバッカー at 00:11| Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月28日

もう一人のジョンが主役だ!TYGERS OF PAN TANG

ジョン・サイクスが在籍していたバンドというイメージのみが強く、 「SPELLBOUND」 「CRAZY NIGHT」 の2作が名盤とされているTYGERS OF PAN TANG はい、もう一人のジョンを忘れていませんか?

そう、ヴォーカリストのジョン・デヴァリルです。

その端正な顔立ちにセクシーな唄いっぷり、はたまたステージ・アクションもワイルドで、こっちのジョン (デヴァリル) がTYGERS の主役だった、というのが私の持論じゃ。

5作目に当たる 「THE WRECK-AGE」 は、サイクス脱退後初めて発表された前作「THE CAGE」の中途半端さを払拭する音作りがなされており、(オリジナル・ギタリストのロブ・ワイアーの存在が癌だったのだ)分厚いコーラス、キーボードを多様したキャッチャーのサウンドの中、デヴァリルのヴォーカルを全面に出したメロディアスな楽曲が満載です。

新加入のギタリスト、ニール・シェパードとスティーヴ・ランプも意外に弾ける人達で、所々で印象的な早弾きを繰り成してますし。

なんといってもタイトル・チューンのDは、分厚いサウンドが一体となって攻撃的に聴く者を襲うキラー・チューンであり、両ギタリストの白熱したソロの掛け合いは大興奮!
他にも@ABCFHなど素晴らしい曲も多く、彼らの作品中、 「SPELLBOUND」 に続く完成度の高いアルバムだと断言します。
(唯一注文を付けたいのが、ブライアン・ディックの変なフィル・インなのじゃー)

本作はアメリカでの発売も決まり、大ヒット‥。という訳には行かず、NWOBHM のムーヴメントが去った85年という時代の中、残念ながら完璧に無視されました。

この後もう1作を発表して解散、デヴァリルはドイツのバンド、VICTORY のオーディションを受けたが不採用となり、彼は演劇の道へと進みます。

本作が失敗したのはTYGERS 名義で発表された事が原因だったと、私は思いますが。
過去の名前に固執せず、いっそデヴァリル名義とか他のバンド名で発表すれば、また違ったアクションがあった様な気がします。

回顧主義に抹殺された名作を、機会があれば是非お試し下さい。



B000056NKZ_01_MZZZZZZZ.jpg


THE WRECK-AGE / TYGERS OF PAN TANG (1985)

@Waiting
AProtection
BInnocent Eyes
CDesert of No Love
DThe Wreck-Age
EWomen in Cages
FVuctim
GReady to Run
HAll Change Faces
IForgive and Forget


歴史的インパクト  個人的思い入れ ★★★
ジャケット・デザイン ★★ レア度 ★★★
雷イチ押しポイント雷 ジョン・デヴァリルの甘くエモーショナルなヴォーカル


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posted by ハムバッカー at 01:28| Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月27日

思わずジャケットを指でなぞってしまいそうです LILLIAN AXE

う〜ん、思わずジャケットを指でなぞってしまいそうです。

LILLIAN AXE のセカンド・アルバム 「LOVE AND WAR」 思わず見とれてしまうジャケットですが、収録曲もこのジャケットに勝るとも劣らない素晴らしい内容です。

RATT のマネージメントに見初められ、ロビン・クロスビー(故人)のプロデュースの元に発表されたデビュー作もなかなかの作品でしたが、本作ではワンランクもツーランクもグレードアップした楽曲が豊富に収められてます。

とにかく、@を最初に聴いた時に一発でヤラレました。叙情的なイントロに始まり、続く攻撃的なリフ、そして哀愁を帯びたサビのメロディに美しいギター・ソロ。

この1曲で素晴らしいアルバムだと確信したのは過言ではありません。

壮大かつ水彩画のごとく透き通ったE、緊迫感溢れるイントロを持つH、ラストを飾るのに相応しいIと後半にマイナー系の美しい曲が並んでおります。FはGIRL のカヴァー。(これはオリジナルの方が良いかな)

ギタリストのスティーヴィー・ブレイズは、当時L.A に腐るほど溢れていた自分のテクニックのみをひけらかしたい為にギターを弾いてる輩どもと違い、一音一音のメロディを大切に美しいソロを組み立てる数少ない歌心の判るギタリスト&ソングライターでした。

残念ながら本作をもってMCA をドロップ、その後インディのGRAND SLAM に移籍してサード・アルバムの発表に漕ぎ付けます。元々このレコード会社は、ハード・ロックに理解の無いレーベルでしたので、しょうがなかったのかもしれません。

彼らが何故ブレイクしなかったのか、未だに不思議に思います。いいバンドなのに。

ジャケットの色・雰囲気と、楽曲の色がこんなにもピッタリと合致した数少ない作品の一つでしょう。傑作!



img072.jpg


LOVE AND WAR / LILLIAN AXE (1989)

@All's Fair in Love and War
AShe Likes it on Top
BDiana
CDown on You
DThe World Stopped Turning
EGhost of Winter
FMy Number
GShow a Little Love
HFool's Paradise
ILetters in the Rain


歴史的インパクト  個人的思い入れ ★★★
ジャケット・デザイン ★★★ レア度 ★★★
雷イチ押しポイント雷 美しく流れるメロディとスティーヴの繊細ながらも流麗なギター・プレイ


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posted by ハムバッカー at 00:12| Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする