2018年04月22日

ツェッペリンもぶっとんだ GRAND FUNK RAILROAD

「ツェッペリンもぶっとんだ」 何とも凄いキャッチフレーズです。 (笑)

これは69年にデビューしたGRAND FUNK RAILROAD のキャッチコピーで、彼らの地元デトロイトでLED ZEPPELIN の前座で演奏した際にあまりの音のデカさと演奏終了後もアンコールが鳴りやまず、ZEP の演奏時間が大幅に短縮してしまったという逸話からこのキャッチフレーズが生まれました。

そんなアメリカでの実績とは裏腹に日本で彼らの知名度は圧倒的に低く、男臭く剛球一直線だった初期の3枚とその後の名演ライヴアルバム、そしてキーボード奏者を正式メンバーに迎えGRAND FUNK と改名してハード・ポップの方向に舵を切った「We're an Amerikan Band」 辺りしか知らないという人がほとんどではないでしょうか?

今回紹介するのはその音楽的遍歴でちょうど中間にあたる、71年発表の 「E Plurbus Funk」 です。1年になんと3枚のアルバムを発表するという現在では信じられない程の超ハイペースで進んできたバンドが、ライヴアルバム発表後に音楽性を変化させてきました。まあ、ライヴアルバムを境に新しい試みを行うバンドは多いのですが、彼らもマッチョなサウンドにキャッチャーさを大きく加味させていくのです。

イントロのキーボードが軽快な@から凄くファンキーなアンサンブルだ。初期の武骨な雰囲気は微塵も感じられない程の洗練さにビックリ。元々マーク・ファーナーのヴォーカルはちょっと黒っぽい所もあったんですが、こういったファンキーなリズムの曲には実にマッチして、もうノリノリです。

Aは反戦を強く打ち出した歌詞にサビの叫びも強烈。発売当時はアメリカはベトナム戦争の真っ最中でもあり (本アルバムでの邦題は 「戦争を止めよう」 ) メッセージ性の高い1曲です。マークとドン・ブリューワーが交互にヴォーカルを取る展開もニクイね。

@〜Eまではギターを取り除いたらファンク・バンド? と錯覚してしまう楽曲が並びますが、ラストのFにはストリングスを大胆に導入した大作がドーンと控えてます。戦争に向かう兵士たちへの賛歌ともいえる歌詞や、これでもかとドラマティックに展開していく曲調は@と並んで本作のハイライトと言えるでしょう。

音楽性を劇的に変えた本アルバムは全米チャート第5位まで昇りつめ、ファンはこの変化を歓迎しました。しかし初期からバンドを支えていたプロデューサーのテリー・デイトとビジネス面のもつれから裁判に発展、お互いを訴え合うという泥沼状態に。(結局バンド側が敗訴) その後心機一転バンド名を改名し、彼らの最大のヒットを生み出す事となるのです。



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E PLURIBUS FUNK / GRAND FUNK RAILROAD (1971)

@Footstompin' Music
APeople, Let's Stop the War
BUpsetter
CI Come Tumblin'
DSave The Land
ENo Lies
FLoneliness


歴史的インパクト ★★★ 個人的思い入れ ★★★
ジャケット・デザイン ★★ レア度 ★★
イチ押しポイント ファンキー、ファンキー!


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2018年03月21日

素顔を見比べたら、まさにクリソツ! FREHLEY'S COMET

KISS のオリジナルメンバーであるギタリスト、エース・フレイリーが最初の脱退をしたのは、ピーター・クリス脱退後のバンド内で発言権を制限されたことに不満を募らせたのと同時に、自己のソロ・バンドを率いての活動したいという欲求が爆発したのが大きな理由でした。

ただ、KISS との契約上、脱退後2年間は表立った活動をすることが出来ず、後任ギタリストであったヴィニー・ヴィンセントやマーク・セント・ジョンらが次々にデビューを飾っていきました。

その間、顔を半分隠してメディアに登場したり、ローランドのシンセサイズト・ギター片手に自分の目指すバンドのサウンドを 「スペース・メタルだ」 と発言して周囲に期待をさせるものの、いったいデビューはいつ? とファンをヤキモキさせましたが、満を持して87年に自己のバンド、FREHLEY'S COMET として正式デビューを果たしたのです。

メンバーはKISS 在籍時に発表した最初のソロアルバムにも参加していたドラマーのアントン・フィグ、ベースはピーター・フランプトンのバンドに居たジョン・リーガン、そしてヴォーカル&ギターに元707のトッド・ハワーズの4人組。エースとトッドが交互にヴォーカルを取る形態は、まさにKISS を手本にしてますね。

プロデューサーにはKISS 時代から旧知の仲で、エースの良き理解者でもあるエディ・クレイマーを起用。前ソロアルバムの出来の良さを考えると、この組み合わせは個人的に非常に期待しました。

重厚なドラミングから始まる@は、KISS 脱退からソロデビューまでの波乱万丈のストーリーを思い起こさせる自叙伝的な歌詞が印象的。コーラスで大合唱するアンセム的な曲調はライヴ演奏を完全に意識した作りです。

KISS の2代目ドラマー、エリック・カー作のAはエースとは趣きの違うトッド・ハワーズの伸びやかなハイトーン・ヴォーカルが炸裂。中間部のアントンの強烈なドラミングも凄い迫力だ!

" New York Groove " に続くラス・バラード作のBは物悲しいメロディが脈々と流れており、哀愁を帯びたエースのギター・ソロは本作のハイライトの1つでしょう。彼独特のフニャフニャっと (?) したヴォーカルが曲によくマッチしてます。この曲はシングル・カットされ、PV も制作されました。

愛娘のモニークもコーラスで参加しているほのぼのとしたGや美しいインストのIなど、ハード・ロックに囚われないメロウな楽曲もアルバムの良いアクセントに。今までエースがKISS で表現出来なかったサウンドは実に興味深い。

本作は全米チャート43位まで上り詰め、所属レーベルであるMegaforce Record の新人記録を塗り替えるセールスを記録。アルコールでふらふらと酩酊していたKISS 時代の幻影を振り払うかのように、エースは復活の狼煙を高らかに上げたのです。

最後に素顔のエースの印象は? う〜ん、メイクしてた頃の方がミステリアスで良かったかな(笑) まだKISS に在籍している頃、某音楽雑誌でエースの素顔はミック・ラルフス(MOTT THE HOOPLE〜BAD COMPANY) に似てるという記事が書かれてましたが、実際にエースの素顔を見比べたら、まさにクリソツ!(爆笑)


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FREHLEY'S COMET / FREHLEY'S COMET (1987)


@Rock Soldiers
ABreakout
BInto the Nih\ght
CSomething Moved
DWe Got Your Rock
ELove Me Right
FCalling to You
GDolls
HStranger in a Strange Land
IFracturesd Too


歴史的インパクト ★★ 個人的思い入れ★★★
ジャケット・デザイン ★★ レア度 ★★
イチ押しポイント 復活作としてはまずまずの出来じゃ!


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2018年02月01日

1987年 My年間ベスト・アルバム Part2

前回に引き続きまして、1987年My 年間ベストアルバム・ベスト10、第5位からの発表です。


第5位


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ROCK 'N' ROLL / MOTORHEAD

@Rock 'n' Roll
AEat the Rich
BBlackheart
CStone Deaf in the U.S.A.
DThe Wolf
ETraitor
FDogs
GAll for You
HBoogeyman


前作 「ORGASMATRON」 がアメリカでスマッシュ・ヒット。そして嬉しいことにフィル・アニマル・テイラーがバンドに復帰。レーベル倒産に伴う活動停止から、ようやく彼らにも運が巡ってきました。

出戻ったフィルの影響もあってか本作は初期を彷彿させる爆音R&R サウンドに回帰しており、オールド・ファンも納得の内容。@のイントロのドラムからカッコイイ! う〜ん、ロックしてるね。

その他スライド・ギターがフューチャーされたAC、跳ねる様なリズムが印象的なE、そして実にポップなラブソングGなど新機軸も満載。それらすべてがMOTORHEAD らしく消化されているのには驚きだ。

前作、本作と充実した作品を連発し、90年にアメリカのメジャー・レーベル 「Epic」 と見事契約。本格的なアメリカ制覇を目指してバンドは成功の階段を昇って行くんだなと、個人的にはニンマリしたものです。

しかし、メジャー・レーベルに居られる安心感と裏腹の、メジャー・レーベルの居心地の悪さがこの特異なバンドを直撃。その後のMOTORHEAD に大きな影を落とします‥。





第4位


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DREAM EVIL / DIO

@Night People
ADream Evil
BSunset Superman
CAll the Fools Sailed Away
DNaked in the Rain
EOverlove
FI Could Have Been a Dreamer
GFaces in The Window
HWhen a Woman Cries


オリジナル・ギタリストであるヴィヴィアン・キャンベルの脱退劇はバンドにとって大事件となりましたが、前作 「SACRED HEART」 の出来栄えを考えると、ある意味仕方が無いのかなと感じました。

新ギタリストにROUGH CUTT のクレイグ・ゴールディが加入。ヴィヴィアンがゲイリー・ムーアに大きな影響を受けていたのに対し、本作のクレイグのプレイはズバリ、リッチー!

疾走感溢れる@E、マジカルなA、なんとDIO 名義で初のバラードC、そして隠れた名曲Gなど良い曲が意外に多いんですよ。

発売当時は賛否両論あったアルバムで、後にロニーはクレイグに対して 「ヴィヴィアン程ギター・プレイに即興性が無かった。」 とこぼすなど、比較的地味な扱いの作品だと見なされてました。

しかし、自分的には1st. に続く名盤と断言します! この頃のロニーと、強い野心を持ったクレイグとの相性は最高でした。その後はちょっと ‥ ですが。(笑)




第3位


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WHITESNAKE / WHITESNAKE

@Crying in the Rain
ABad Boys
BStill of the Night
CHere I Go Again
DGive Me All Your Love
EIs This Love
FChildren of the Night
GStraight for the Heart
HDon't Turn Away


WHITESNAKE 史上最大のヒット作で、アメリカ制覇を果たした名盤中の名盤。発売当初は国内発売の前に偶然輸入盤店で見かけて即購入。早速聴いたのですが、前作からのリメイク@が凄くヘヴィで、カッチョエ〜なと感じた事を思い出しました。

SUPER ROCK '84 で観たライヴ・サウンドをそのままパッケージした楽曲は文句無し、出世魚のような存在となったジョン・サイクスが全編にてバリバリと弾きまくってます。

それまでのブルージー過ぎる雰囲気をかなぐり捨てた所が成功のポイントであり、デイヴィッドのヴォーカルはスクリーム中心となりヘヴィ・メタル色がドーンと濃くなりました。まあ、昔のサウンドも個人的には好きなんですが。

捨て曲の無いアルバム構成に印象的なPV、ジャケット・デザインも含めて、まさにアメリカン・ドリームを絵に描いたような売れ方でした。

結局DEEP PURPLE の出身者で一番BIG になったのは、デイヴィッド・カヴァーデイルでしたね。やり方に賛否両論はあるものの、正直彼のビジネスの才覚は目を見張るものがあります。それがこの世界で何十年も生き残っている秘訣なのですから。






第2位


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ETERNAL IDOL / BLACK SABBATH

@The Shining
AAncient Warrior
BHard Life To Love
CGlory Ride
DBorn To Lose
ENightmare
FScarlet Pimpernel
GLost Forever
HEternal Idol


この頃のSABBATH は興行的に全く振るわずバンドは非常に危うい状態でしたが、それとは裏腹に素晴らしいアルバムを次々と提供してくれました。本作は様式美SABBATH 3部作 (?) の1作目。

レコーディング開始から終了まで、ヴォーカル、ベース、ドラム、はたまたプロデューサーまでが変わってしまった事実にはビックリですが、そんなことを微塵も感じさせないウエットなブリティッシュ・サウンドがアルバム内に脈打ってます。

ロニー・ジェイムズ・ディオに声質がよく似た本作デビューのトニー・マーティンが大活躍しており、" Heaven and Hell " のイントロを想起させる@から、まさにSABBATH 独特の妖しい様式美が全開。ハードなCD、官能的なラストのHまで非常に統一感を持った楽曲は、トニー・アイオミの裏打ちされたセンスが反映されてますね。

クレジットこそありませんが、途中からアルバム制作に参加していたボブ・デイズリーの貢献度も非常に大きいんじゃないでしょうか。

80年代初期のブリティッシュ・ロックに直結するサウンド、素晴らしいなー。何故かこの頃のSABBATH の作品が軽視される事自体、不思議でなりません。時代に即わなくても、イイものはイイのです!






第1位
 

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VINNIE VINCENT INVASION /VINNIE VINCENT INVASION

@Boys Are Gonna Rock
AShoot U Full of Love
BNo Substitute
CAnimal
DTwisted
EDo You Wanna Make Love
FBack on the Streets
GI Wanna Be Your Victim
HBaby-O
IInvasion


KISS を脱退したギタリスト達の先陣をきって発表されたヴィニーのアルバムは、KISS 在籍時のソング・ライティングの貢献度の高さから非常に期待をしてたんですが、その全貌はあっと驚くべき内容でした。

とにかくギター、ギター、ギターと全編にて弾き倒し、相当ブチ切れてます。(笑) ヴィニーはKISS にいる頃、ギター・プレイを相当押さえつけられていたのが容易に想像つきます。

もちろん彼のソング・ライティングも素晴らしく、ポップ・センス溢れるキャッチャーなサビ、コーラスは健在。@からノリノリのハード・ロックが続きます。KISS でもポール・スタンレーのヴォーカルで一度録音されたらしいFも改めて収録、名曲だな〜。

以前JOURNEY に入り損ねたヴォーカリスト、ロバート・フライシュマンのハイトトーン・ヴォーカルもまさに脳天を突き抜ける様な勢いで、ヴィニーのギターとの相性も抜群だ。 (残念ながらアルバム発売を待たずに脱退)

本作はクリサリス・レーベルの新人アーティストでの最大の売り上げを記録。その事実に相応しいメタリックかつキャッチャーなアルバムです。この時点で本作が彼らの最高到達点であったとは思いもしませんでしたが。






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なんとか1月中にまとめることが出来ました。(汗) 本年度も御贔屓にして下さいね〜  

posted by ハムバッカー at 00:05| Comment(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月11日

追悼 FAST EDDIE CLARKE

MOTORHEAD のオリジナルメンバーであり最後の生き証人、ファスト・エディ・クラークが1月10日、肺炎のために亡くなりました。享年67歳。

エディのギター・スタイルは、よく聴くと初期のエリック・クラプトンに影響を受けたブルージーなプレイで、ペンタトニックを主体としたスリリングなソロがMOTORHEAD の爆音サウンドの中でクッキリと存在感を放ってます。

バンド脱退後に結成したFASTWAY ではそのスタイルがより明確となり、ヴォーカリストの唱法も相俟ってか、ZEPP を彷彿させました。

遂に3人とも逝ってしまいましたね、きっと天国でも爆音でジャムしているでしょう。R.I.P.


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2018年01月08日

追悼 CHRIS TSANGARIDES

イギリスを代表するプロデューサー、クリス・タンガリーディスが1月7日に肺炎・心不全により亡くなりました。享年61歳。

ゲイリー・ムーア、イングウェイ・マルムスティーンなど気難しい一流ギタリストとの仕事や、BLACK SABBATH、JUDAS PRIEST、THIN LIZZY ら大物バンドらのプロデュースも手掛け、またジョン・サイクスのTHIN LIZZY 加入を橋渡しをするなど、HR/HM の歴史的な役割を果たしてきました。

エンジニア出身らしい生々しいサウンドを録るのが得意であり、特に彼の手掛けたギターサウンドは多くのミュージシャン・ファンに感動を与え、傑作アルバムも彼の手によって数多く生み出されたのも事実です。

個人的には、THIN LIZZY「THUNDER AND LIGHTNING」 ANVIL「METAL ON METAL」  IAN GILLAN「TOOLBOX」が彼の手掛けた作品のベスト3です。

まだまだこれからという年齢なのに、早すぎる死が悔やまれます。R.I.P.


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posted by ハムバッカー at 22:22| Comment(0) | RIP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする