2017年06月19日

何故かネガティヴなイメージから入ってしまいます BLACK 'N BLUE

このバンドを語る時、メジャーからアルバムを4枚発表したにも関わらず全くブレイクしなかったという、何故かネガティヴなイメージから入ってしまいます。

そのバンドである BLACK 'N BLUE の3枚目となる 「NASTY NASTY」 のプロデューサーはなんと、ジーン・シモンズ。元々KISS のASYLUM TOUR のサポートとして同行したのが縁で起用されたんでしょう。

1作目がディーダー・ダークス、2作目がブルース・フェイバーンと大物プロデューサーを起用してもアルバム・セールスが伸びなかった反省から、彼らの本質であるR&R を最大限に引き出してくれる事を期待して、ジーンに声をかけたと思われます。

ただ、ジーンのプロデュース方針は A.徹底的にヘヴィなサウンド一本鎗で勝負 B.豪華ゲストを迎えて絢爛豪華な作品を の2パターンのどちらかなのです。個人的にはA に該当するEZO、KEEL 「THE RIGHT TO ROCK」 ウエンディ・O・ウイリアムス 「WOW」 らの作風が好きなんですが、残念ながら本作はB のパターンでの作風に、うーん。

@ABはジーンのクレジットも見受けられることから、まさにKISS を想起させる楽曲だ。特に@の後半にはKISS の「Only You」 のリフがいきなり挿入されててビックリ。

ポップでメロディアスなFはアルバム内で妙に1曲だけ浮いてるんですが、この曲だけプロデューサーはJOURNEY のジョナサン・ケインが担当。しかも全曲中この曲が一番イイのだ (笑)

Hではゲストにピーター・クリス、ロン・キールがバック・コーラスで参加。ウイスキー焼けしたピーターのソウルフルな声とけたたましいロン・キールのシャウトが目立つ目立つ。

全体の作風からイメージすると、本作はKEEL の「THE FINAL FRONTIEA」 に雰囲気に酷似している事実に気が付きます。ただ、 " Because the Night " や " Tears of Fire " などのKILLER な楽曲が無い分、「NASTY NASTY」 はインパクトの弱い作品と位置付けられてしまったのではないでしょうか?

ポートランドから鳴り物入りでLA に移住した彼らは非常に期待されていたバンドだったのですが、作品を発表するごとにバンドの音のイメージが変わってしまうマイナス点や、インパクトのある名曲を書くことが出来なかった事実が最後までブレイクを阻んだ原因だと思います。

解散後角メンバー達が立ち上げたバンドも残念ながら全く話題になりませんでしたし。唯一、トミー・セイヤーがKISS に加入出来たのが救いですね。


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NASTY NASTY / BLACK 'N BLUE(1986)

@Nasty Nasty
AI Want it All(I Want it Now)
BDoes She or Dosen't She
CKiss of Death
D12 O'clock High
EDo What You Wanna Do
FI'll Be There for You
GRules
HBest in the West


歴史的インパクト  個人的思い入れ 
ジャケット・デザイン  レア度 ★★★
イチ押しポイント 彼らの作品中、最もハードです。


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2017年05月05日

ヒゲを生やしたその顔がちょっと気持ち悪い TREASURE

64年にニューヨークで結成され 「People Got to be Free」「Groovin'」 など多くの楽曲をビルボード・チャートのNo.1に送り出したTHE RASCALS は、白人による黒人音楽を継承するブルー・アイド・ソウルを基盤としたバンドです。

中心人物であったヴォーカリスト、フェリックス・キャバリエはTHE RASCALS 解散後にソロ・アルバムを発表。そして77年に本バンドTREASURE を結成します。

まあ、ここまで書くとHR/HM にはあまり関係無いんじゃない? と思うのですが、このバンドにギタリストとして参加しているのが、その後KISS 〜 VINNIE VINCENT INVASION を結成するヴィニー・ヴィンセントなのです。

ヴィニーといえば、KISS 加入後にその卓越したソング・ライティングで低迷していたバンドを浮上させ、またフラッシーなギター・スタイルは当時のLAメタルのシーンに負けないテクニックを持ち、KISS を同じ土俵で共存させる力を授与しました。

そのヴィニーのキャリアの振り出しとなった本バンドの加入の経緯は詳しくわかりませんが、きっとニューヨーク近辺の人脈から選ばれたのでしょう。この頃は本名のヴィニー・クサノを名乗っており、裏ジャケの写真を見るとヒゲを生やしたその顔がちょっと気持ち悪い。(笑)

アルバムは全編AORっぽいポップなサウンドで占められていて、その中でヴィニーのギター・プレイもメロディアスなソロを弾いてます。さすがにKISS、VVI の頃みたいに狂ったようなマシンガン・ピッキングでは弾けずとても控えめですが、@のソロのフィードバックを聴くと一瞬、ヴィニーらしさを垣間見ることが出来ますよ。

またAやFも彼の単独ペンで書かれた曲で、アレンジによっては十分ハード・ロックに変えられるナイスな曲であり、ソングライティングのセンスを感じさせます。

結論本作はフェリックスのキャリにおいてもさほど影響の無い作品であり、ヴィニー自身もその後フィリックスのソロ作品でギターをプレイするもパッとせず、KISS に加入するまでの82年までは成功を夢見て安アパートの床に直接寝るような生活を送るのですが、彼の黎明期を知ることが出来る貴重な作品であることは間違いありません。

我の強さからバンドを崩壊させてきたヴィニーは一体今何をしているのでしょうか? 才能あるミュージシャンなので彼の復活をぜひ、期待したいのですが。


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TREASURE/TREASURE (1977)

@I Wanna Love You
AInnocent Eyes
BLove Me Tonight
CJubilation
DWhen the Sun Shines
EMy Lady Once Told Me
FTurn Yourself Around
GThink It's Love
HTreasure


歴史的インパクト  個人的思い入れ ★★
ジャケット・デザイン ★★ レア度 ★★★
イチ押しポイント KISS ファンだけでなくメロハー好きの方も是非聴いてくれぃ


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2017年04月09日

LIVE REVIEW : GRAHAM BONNET BAND & ALCATRAZZ

GRAHAM BONNET BAND
2017年3月14日(火) 名古屋クラブクアトロ


まさかグラハムのリーダー・バンドの単独公演が観られるなんて、夢にも思ってませんでした。いやー、長い間待った甲斐がありました!

今回はGRAHAM BONNET BAND としての公演なんですが、途中ベーシストがゲイリー・シュアに代わってALCATRAZZ のライヴとなるという、一粒で二度美味しいライヴなのです。イングウェイやスティーヴ・ヴァイは無理にしろ、どうせならヤン・ウヴェナあたりも呼んで、よりオリジナル・ラインアップに近くすればと思ったのは自分だけ?

会場である名古屋クラブ・クアトロはキャパ500人のハコ。ここは初めて来たんですが、あまりのコンパクトな会場にビックリ。最前列に詰めなくても一段高い後方からでも十分間近に観れる距離にひと安心、のんびりと開演を待ちました。

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そして定刻を過ぎ、あのホルストの火星のイントロが流れメンバーが登場。RAINBOW の名曲@からライヴがスタート。グラハム、声が凄く出ています。御年69歳とは思えぬパワフルなシャウトに脱帽。声が出ずオリジナル・キーで歌えなくなるベテラン・ヴォーカリストが多い中、彼の声はまさに奇跡的。

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新曲を挟んで、グラハムのソロ曲BCあたりが聴けるのも嬉しいね。それにしてもバンドの演奏は凄くタイトて、聴いてて気持ちがイイです。特にグラハムの恋人でもあるベースのベス・エイミー嬢は存在感抜群。ルックスも最高で、実に華があります。

ニューアルバムのリーダー・トラックEに続いて、MSG 時代の名曲F。バンドのギタリストは歴代のスーパー・ギタリスト達のコピーをするというタフな立場なんですが、なかなかソツ無く弾きこなしてます。しかし、Fのソロは、ピロピロと早弾きしちゃアカンよ。オリジナル通りに弾いてくれぃ!

泣きのイントロから始まるGが始まった瞬間、会場から大きなどよめきが。いや〜、この曲を演ってくれるなんて涙がチョチョ切れました。たぶんグラハムのキャリアの中で、この曲を演るのは初めてじゃないでしょうか? この曲を生で聴けただけでも今日来た価値有りっす。

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JKKの名曲3連発で、いったんグラハム・ボネット・バンドのセットは終了。ベス・エイミー嬢がいったんステージから去るんですが、その際の彼女のMC、なんとキュートな声! 見た目はちょっとツンとしていて、綺麗ですがちょっと冷たい感じの印象だったんですが、一発でファンになっちゃいました。

するとALCATRAZZ のオリジナル・メンバーの1人、ゲイリー・シュアが入れ替わりで登場。おおっデカい!(笑) 元々大きいのは知っていたんですけど、小柄なメンバーの中で、しかもグイグイとステージ前に出てくるから、まあとにかく目立つわ。

ALCATRAZZ としてのライヴは曲順の拙さもあってか、それまでの盛り上がりからちょっとトーンダウンした内容に。いや、全然悪くはないんですがQS㉑辺りでちょっとダレるのです。(その後の東京公演では、" Hiroshima Mon Amour " と " Ohayo Tokyo " (!) が演奏されたそうです。なにーっ!)

再びべス嬢がステージに戻り、ラストの㉓に雪崩れ込みます。グラハム、さすがに長丁場のせいかちょっとシャウトが辛そう。しかし会場の熱気はピークに達し、大団円を迎えました。全員揃って客席に挨拶をし、そして客席をバックにメンバー達が集まって記念写真を楽しそうに撮ってました。後日、バンドのFacebook にその写真がアップされたんですが、なんと後方に自分が映り込んでいてビックリ! 良い記念になりました、ハハッ。

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グラハムのライヴを観るのは今回3回目なんですが、観るたびにますます声の張りが良くなってる気がするんですが。まだまだ現役ですね。世界最高級のヴォーカルと名曲が聴ける、実にパワフルなライヴで大満足でした!


SETLIST

@Eyes of the World
ACalifornia Air
BSOS
CNight Games
DStand in Line
EInto the Night
FDancer
GSamurai
HDesert Song
IRider
JSince You Been Gone
KAssault Attack
LAll Night Long

MSE 〜 Night of the Shooting Star
NToo Young to Die, Too Drunk to Live
OSuffer me
PGod Blessed Video
QWill you be Home Tonight
RJet to Jet
SThe Witchwood
㉑Skyfire
㉒Island in the Sun

ENCORE

㉓Lost in Hollywood




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2017年03月19日

追悼 CHUCK BERRY

ロック・ギターのレジェンド、チャック・ベリーが3月18日、ミズーリ州セントチャールズの自宅で亡くなりました。享年90歳。

黒人でありながら多くの白人のミュージシャン達に大きな影響を与え、リフ中心のギター・スタイルはその後のロック・サウンドの基盤となりました。

若者たちが共感する吟遊詩人的な歌詞に、ダック・ウォークなどの愛嬌あるパフォーマンスも人気を博し、多くのフォロワーを生み出したのです。

97年の来日公演を観ているんですが、観客を魅了するライヴ・パフォーマンスには感服した記憶があります。
ラストの曲では観客席から女の子たちをピックアップしてステージに上げ、曲のエンディング前にバック・バンドに演奏を任せてステージを去っていくというクールさは、実に彼らしいですね。

「ロックンロールを創造した者を一人に断定することはできないが、それに最も近い存在はチャック・ベリーである」 と言わしめたコメントが、彼の偉大さを的確に表現していると思うのですが。

HR/HM とは違いますが、すべてのギター・プレイヤーの源泉として君臨していた創始者、安らかにお眠り下さい。 R.I.P.


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2017年02月27日

すれっからしのルックスはどストライク GIRLSCHOOL

今ではHM/HR の世界でも女性が当たり前のように活躍してますが、NWOBHMの嵐が吹き荒れる79年にイギリス・ロンドンからデビューを飾ったGIRLSCHOOL は、女性初の本格的メタル・バンドだったんじゃないでしょうか?

彼女らのデビュー前にはRUNAWAYS、SUZI QUATRO などもいましたが、どっちかというと女性らしさを前面に出したビジュアル優先のイメージが強く、男性と対等なイメージをまとったGIRLSCHOOL のデビューは驚きでした。

デニム&レザーを信条とする彼女らが目標としたのはズバリ、MOTORHEAD。 実際、MOTORHEAD のマネージャーであるダグラス・スミスの仲立ちでGIRLSCHOOL はMOTORHEAD の全英ツアーのサポートに起用され、そして彼らが所属するBronze レーベルに引き入れて、MOTORHEAD の妹分バンドとして売り出したのです。

「ACE OF SPADES」 のプロデューサー、ヴィック・メイルを迎えて制作された彼女らのデビュー・アルバム 「DEMOLITION」 は、まさに小型MOTORHEAD。@の小気味良い疾走感はあの名曲 " Motorhead " を彷彿させます。キム・マコーリフの投げやりというか、突き放す感じのヴォーカルが刺激的だ。

70年に登場したガービッツ兄弟率いるGUN のカバーBは意外な選曲。オリジナルの異様な雰囲気とは趣を変えたストレートなサウンド・メイキングはなかなか好感が持てます。

その後MOTORHEAD も取り上げるG (エニッドのヴォーカルは意外にキュートだ) をはじめ、全編リフ&リフのNWOBHM ど真ん中の楽曲満載で、女性のバンドながら男臭さがプンプンと漂ってくる感じ。個人的にはレスポール・ゴールドトップをかきむしるケリー・ジョンソンのすれっからしのルックスはどストライク。たまりません。 (笑)

フロントマンの3人ともヴォーカルを取れることが強みで、決してテクニック的には特筆するものは無いけど突き抜けるようなビートは実にカッコよく、その姿は後続の女性バンド達に希望を与えました。そして兄貴分のMOTORHEAD のブレイクと比例するごとく、成長曲線を上げていきます。

81年にセカンドアルバムを発表。そして同年8月に開催された第21回レディング・フェスティバルの初日のトリを務め、名実ともにNWOBHM のバンドとして頭角を表していくのです。


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DEMOLITION / GIRLSCHOOL(1980)

@Demotition Boys
ANot for Sale
BRace with the Devil
CTake it All Away
DNothing to Lose
EBreakdown
FMidnight Ride
GEmergency
HBaby Doll
IDeadline


歴史的インパクト ★★ 個人的思い入れ ★★
ジャケット・デザイン  レア度 ★★
イチ押しポイント 小気味良い疾走感はまさにMOTORHEAD


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posted by ハムバッカー at 21:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする